Zyjacya in love【赤髪の白雪姫】

Zyjacya in love18* ページ19

『アスカ・ヴァインは捕縛。領主を私の部下から排出いたします』





なんとか都市の問題を解決し、一件落着となった。




イザナ兄様に怒られるか心配だったけど




許しがもらえて本当によかったわ




会議室から出た瞬間、ドっと疲れが来た




足取りがふらつき倒れてしまいそうになる




そこはなんとか踏みとどまり




中庭にたどり着くことができた




近くのところに腰をおろして、ため息をつく





『………………本当あの領主何がしたかったのかしら』





領主のアスカ・ヴァインは都市の民族を




金儲けのために盗賊に売りさばいていた




しかも民族以外の者を脅して、迫害させていた




何故、そんなことをしたのかはまだわかってない




彼を捕縛したのか関わらず




まったく何も話してくれなくて




ただ黙って下を向いて




絶望した表情を見せていた



無理矢理話させるのも悪いので




一応監視ということにしている




ふと、脳裏に民族の少女が思い浮かんだ




あんな苦しそうに、辛そうに涙を流す姿は




とても心が痛む




すると視界が歪み、意識がボーッとする




やっぱり私は疲れている




心も、体もどこもかしくも全部




鼻にツンっと薬草のにおいがして




目の前に、赤い髪を持つ白雪が現れた

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