# 高嶺の花だってさ。 (ページ21)

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# 君の心配ページ21

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こういう時、スングァンという存在を熟知している者として心配の電話を寄越すのは当たり前の事だと思う。

先程からカトクやら連絡先のサイトやらを開いて、電話を掛けようか迷った末携帯の電源を切る。

この行動をとってもう30分程経つ。

いい加減電話を掛けてもいい頃だが、本人は本人で忙しそうだし...話したい内容は重要だけど、大人気アイドルの彼のスケジュールを考えたら、気が引けてしまう。

「はあ...。また今度、会った時に話すか...」

と、諦めて携帯をソファーに放り投げた瞬間、聞き慣れた着信音・BOOSが流れて、もしかしたらっ、と思い表示された名前を見ると「スングァン」と画面に写っていて、なんちゃうタイミングや...と驚きながら電話に出た。

「ヨヨボセヨ(ももしもし)...？」

「あ、今大丈夫だよね？
Aの事だから僕に電話しようか迷ってるんだろうなぁって思ったから電話してみたんだけど、当たってる？」

「はい...数秒前まで掛けようとしてました...」

「で、迷惑とか思って諦めたんでしょ？」

「当たってます...」

「そんなあからさまに引くなよ...何年の付き合いだと思ってんの。伊達に幼馴染みやってないからね。お前の考えてる事なんて丸分かり。」

“お前の事なら何でも知ってるよ、何事に対しても豪快なのに、人に関しては慎重な所とかね。”

と言ったスングァン。
やっぱりコイツは私のたった1人の幼馴染みだ。流石としか言いようがない。

今1番大変なのはスングァンなのに、
スングァンは私の言いたい事を分かっているから、こうやって私より先に安心していいという連絡を寄越してくれるんだ。

ほんと、親友なのに何も出来なくて、片割れのスングァンに助けてもらってばかりだ。

無力な自分が憎いよ、スングァン。

(まぁた、何も出来なくて悔しいなぁー！とか思ってんでしょ。)
(...)
(図星じゃん。可愛いねぇAちゃん♡)
(...)
(え、無視？酷くな...)

ブチッ。