414 泣いてる ページ14
ｰTAEMINｰ
アヤ「今日は、1日、開いてるって…」
慣れた手つきでLI事務所に入るアヤの後ろを着いていく。
無人の事務所は少し不気味だ。
「初めて入った。」
アヤ「SMには負けちゃうけど、最初よりは随分大きくなったんですよ。」
「そっか。」
元は、そんなに大きな事務所じゃなかった。
名前を聞いてもピンと来る人の方が少ない、そんな事務所。
でも、いつからか誰もが知る事務所になっていき、それに貢献したのは、紛れもなくシュメリのメンバーだろう。
懐かしそうにキョロキョロしながら歩き、それでもずんずん進んでいくアヤ。
だけど、そんな君は、1つの部屋の前で立ち尽くした。
アヤ「懐かしい…」
明らかに他の部屋とは区別された立派な扉。
扉には木の板がぶら下がっていて、
「…ここは？」
僕が聞くと、彼女はそれをひっくり返す。
表れたのは、──CHIKA's roomという文字。
アヤ「私の、私だけの空間。」
穏やかな表情で言うアヤ。
3年前、アヤがSMに移った時から、何となく彼女は過去とは決別できたと、勝手に思ってた。
でも、実際は、そうでもなかったのかもしれない。
部屋の中はSMの彼女の作業室と、少しだけ似ていた。
綺麗に整頓された楽譜たち
コレクションのように飾られたピックの数々
ペン立てにキチンと収められた鉛筆
シンプルな椅子、机
大きく立派なピアノ
全てが、彼女のために存在していた。
3年間も誰にも触れられていない道具たちは、持ち主と再会できてさぞ幸せだろう。
アヤ「全部、SMに持って行ったと思ってたのになぁ…。」
「…。」
どういう気持ちでアヤがそう言ったのか僕には検討もつかない。
だけど、何となく、
アヤ「ここがね、私の居場所だったの。」
やけにその声が震えて聞こえて
アヤ「この曲はね、初めてメンバーに叩かれた時に書いたの…っ」
ああそうか。
アヤは今、泣いてるんだ。
.
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あやテテ(プロフ) - のりかさん» 今更すみません…！振り返って見たらコメント返し忘れていたみたいです…。本当に本当に申し訳ございません…！コメントありがとうございました！ (2021年5月30日 21時) (
レス) id: 04319824fe (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - なおてぃんさん» 最近更新してなくてすみません…。嬉しいお言葉ありがとうございます。頑張ります！！ (2019年9月13日 7時) (レス) id: 62409e4653 (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - 名無し74239号さん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2019年9月13日 7時) (レス) id: 62409e4653 (このIDを非表示/違反報告)
なおてぃん(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！これからも楽しみに待ってますね！！^ - ^ (2019年9月13日 6時) (レス) id: 78097fd4eb (このIDを非表示/違反報告)
名無し74239号(プロフ) - 毎回楽しませてもらってます！更新待ってます！ (2019年9月12日 23時) (レス) id: 51bece6398 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやテテ
| 作成日時：2019年5月27日 15時
