185 CHANYEOL ページ35
ｰチャニョルｰ
アヤとギョンスが目の前で泣きながら話しているのを見るのは辛かった。
でも、どうしたって俺達が口を挟むことは許されない。
1年前かな。
別れるよ、と俯いて俺達に言ったギョンスを未だに忘れることができない。
スマホでSNSをチェックしていると、もう何度も目にするアヤのGIF。
普段滅多に見せない笑顔を見せたらそりゃあもう大騒ぎ。
「アヤ 笑顔」なんてトレンド入りするくらいだ。
例に漏れず俺も、画面の中の彼女を見てため息を着く。
可愛いったらありゃしない。
ﾍﾞｸ「なーに見てんの？ニヤニヤしちゃって。」
「別にー。」
ﾍﾞｸ「お、アヤじゃん！俺もさっき鬼リピしてた。」
「可愛いよなー。」
ﾍﾞｸ「なんかあれだな…」
「ん？」
スマホをスクロールしながらベッキョンの話を聞く。
ﾍﾞｸ「ちょっと前までは、あの笑顔、俺達は簡単に見ることができたのにな。
…はは、久しぶりすぎてもう…なんて言うか、尊いな。」
その言葉に画面上を滑る指が止まって。
「そう、だな…」
そんな暗い言葉しか返せなかった。
ﾍﾞｸ「…なーんで別れちゃったかなぁ、、」
キャスター付きの椅子に座ってクルクル回りながら天井を仰ぐベッキョン。
「…こればっかりは俺達にはどうしようも出来ないしな。」
ﾍﾞｸ「…たしかにな。」
俺たちが口を出すことじゃない。
他人の恋愛なんだから。
でも、さ…。
ﾍﾞｸ「俺はすこーーーし後悔してるよ。」
「あぁ、俺も。」
ﾍﾞｸ「やっぱりウザがられても、嫌われてもさ…」
「考え直せって、言えばよかった…って？」
ﾍﾞｸ「大正解。さすがチャニョル。」
「…俺達だけじゃないと思うけどなぁ。後悔してるのは。」
そう、だって。
別れたって、結局どっちも幸せになってないじゃないか。
なんて、思ってた。
いや、実際それは間違ってない。
ﾍﾞｸ「けどさ、アヤはもう…違うんじゃない？」
「かも、ね…。」
ﾍﾞｸ「ギョンス辛いだろうな…。」
アヤの手を離すなとあの時言ってれば。
今頃ギョンスは笑っていたのかな。
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作者名：あやテテ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayatae00/
作成日時：2021年6月8日 21時
