愛おしなんどもおろかなり Ⅱ (ページ10)

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ｰテヒョンｰ

翌日、少し早めに現場に向かって手伝いをする。

今日はエキストラが少し多めだから、お菓子や水が多く、それを運ぶのを手伝った。

『テヒョンさん手際いいですね。』

「ありがとうございます。慣れてるので。」

『え、でもGiftのマネさんだったらそんなのあまりしないのでは？』

「あ、Giftのマネは最近になってからなんです。それまでは別の場所でこれと似たような仕事してました。」

こんな甘いものではなかったけれど。

陰湿ないじめ付きで、毎日毎日こき使われて。

辛かった。そうやって生きるしか無かったから。

『そうなんですね。にしてもGiftのマネめっちゃ羨ましいです。』

「そうなんですか？」

『はい！だってあの御三方のそばで働けるなんて…。話せるなんて…！全韓国人の羨望を背負ってますよ！テヒョンさん。』

「肝に銘じておきます。」

そんな大袈裟な、とは思わなかった。

Giftはそれくらい偉大だから。

3人の誰かが何かをすれば、億単位のお金が動く。

それぐらいすごい人たちだから。

アヤ「おはようございます、テヒョンさん。」

「おはようございます！」

アヤ「早いですね。」

「はい！張り切りました！」

アヤ「頼もしいです。今日もお願いします。」

朝からアヤさんと話せるなんてラッキーだと思いながら再び仕事に移る。

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「おはよ、ひょん。」

「おはよう。」

余程眠いのか半開きの目で俺を見るジョングクがそこにいた。

なんて言うかちょっと色気なんか出ちゃってて。

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「じゃあ俺行きますね。」

とてとてとアヤさんの元へ向かうこのうさぎをちょっと待ってと止める。

「お前今色気出ちゃってるから。危険だから。目覚ませ。」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「眠いんですよ。悪いですか。」

「別に悪くは無いけども。」

そんな会話をしていると、奥からジョングクを呼ぶ声がする。

『ジョングクさーん、アヤさんのメイクの準備お願いします。』

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「…あい。」

ポケッとしたままそちらに向かうジョングクを見つめた。

大丈夫かな。

…アヤさん。(そっち)

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