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ｰテヒョンｰ
ﾐｵﾘ「ちょっと休憩。」
ミオリさんの言葉に全員が頷いた。
ﾅﾅ「インスタ用の写真撮ろ〜。」
長椅子に座って3人で足を組む様子をジミンがカメラに収める。
さっきまで一緒に遊んでたのが幻だったかの様にアイドルのオーラが漂った。
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「なんでナナさんだけしかInstagramやってないんですか？」
ﾐｵﾘ「めんどくさいから。」
アヤ「同感です。」
ﾅﾅ「2人が近況報告出来ないから私がことある事に更新してるの。」
ﾐｵﾘ「事務所のアカウントも偶に出すわよ。」
ﾅﾅ「たまーにね。」
そんな会話をしながら笑いあっていた時。
『やっぱ海って最高ね！』
『うん。日々のストレス解消に持ってこい。』
『さすがに今回は週刊誌追ってきてないよね。』
『ここまで来るほど暇じゃないでしょ。』
どこかで聞いた事のある声が近付いてきて。
あれ、誰だっけこの声。
確か、芸能人で…。
ﾅﾅ「ドユル…？」
ああ、そうだった。…最悪だ。
ﾄﾞﾕﾙ「っ、ナナヌナ…なんでここに…」
今までで1番恐れていたことが目の前で起きてしまった。
水水着姿のドユルさんとそのお隣の例のアイドルは腕を絡ませて、ピッタリと身体を密着させていた。
友人だと言うには無理のある距離で。
ﾅﾅ「その子、誰？」
こういう時、ナナさんはもっと威勢のいい声で怒りをぶつけるのだと想像していた。
だけど、彼女が発した声は今にも消え入りそうで、苦しそうで。
ﾄﾞﾕﾙ「これは…えっと…」
『はっ、ごめんなさい…！私、ドユルオッパの…本当の彼女です。かれこれ10年近く一緒にいて。』
ﾅﾅ「…10年って、、なら、私は？」
『恐れながら、…オッパが愛してるのは私です。ごめんなさい。』
ﾅﾅ「っ………あらそう。ドユル、本当？」
ﾄﾞﾕﾙ「……うん。ごめん、ヌナ。」
『オッパは、年下がタイプですから。あと、小さい子。』
ﾅﾅ「そう……邪魔してたのは私ってことね。ごめんなさい。」
酷く辛そうな顔をしているのに、それを微塵も感じさせない声。
そのままドユルさんと女は立ち去る。
ﾅﾅ「ホテル戻りまーす。」
何事もなかったかのようにいつもの口調で俺たちから走って逃げるナナさん。
追いかけることも出来ない俺たち。
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作者名：あやテテ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayatae00/
作成日時：2021年3月29日 11時
