愛おしなんどもおろかなり Ⅱ (ページ38)

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ｰテヒョンｰ

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「へぇ、って何ですか。他人事みたいに。ヒョンも行くんですよ。」

「え、俺は無理でしょ。」

ｼﾞﾐﾝ「なんで？」

「だって、俺週刊誌に出ちゃったし。騒動起こしたし、迷惑かけたし。クビにならなかっただけでも奇跡なのに。」

況や旅行をや。

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「え、でも飛行機の座席リスト、ヒョンの名前ありましたけど。」

「え、」

ｼﾞﾐﾝ「確認してきたら。」

「うん！行ってくる！」

走ってナムヒョンの元へ向かった。

ﾅﾑｼﾞｭﾝ「お前が拒否しない限り行けるけど。」

「え、でも、」

ﾅﾑｼﾞｭﾝ「…社長もユンギヒョンも俺も、お前が意味もなくあんなことするなんて思ってないから。」

「意味もなくしてたらどうするんですかぁ…」

なんだか泣きそうになっちゃって、そんなことを聞けば、ヒョンはふんわり笑った。

ﾅﾑｼﾞｭﾝ「それは俺らの見る目がなかったってことだよ。」

「…、」

その優しさに触れただけでも十分で。

ありがとうございます、と一言置いて仕事に戻った。

「おつかれさまです。」

ﾅﾅ「本当におつかれだよ。カムバ終わったばっかなのになんであの鬼あんなに踊らせるの。」

アヤ「1週間休憩貰えるんですから良いじゃないですか。」

ﾅﾅ「アヤが若いー。その元気欲しい。」

アヤ「そんな変わんないですよ。」

ﾐｵﾘ「じゃ、車出してください。」

「了解です。」

車内では相変わらずナナさんが1人でずっと喋ってて、たまにアヤさんとミオさんが口を挟む。

でも、本当にほとんどはナナさんが1人で喋り倒してて、最初はその状況に慣れなかった。

今はもう慣れたけど。

ﾅﾅ「テヒョンー、」

「何ですか。」

ﾅﾅ「彼女とどう？」

「あー…」

ﾅﾅ「てかいつ会ってんの？私らとずっと一緒にいるのに。まさか部屋に連れ込んでるとか？

え、相手さん暇なの。あ、そっか駆け出しアイドルだもんね。売れてないか。」

ﾐｵﾘ「ナナ、最後のは言う必要ないわよ。」

いや、良いんですけどね。
なんて言えるはずもなく、微かにアヤさんの視線を感じる。

「えっと、そうですね。Giftに比べたら全くなんで。俺の方が忙しいっすね。向こうアイドルなのに。」

なんて適当なことを言った。

失礼なことを言ったのは許して欲しい。

ﾅﾅ「は、だっさ。」

にしても。今日のナナさんは機嫌が悪いようだ。

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