愛おしなんどもおろかなり Ⅱ (ページ20)

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ｰテヒョンｰ

『おはようございます。○○放送です。今回は密着よろしくお願いします。』

アヤさんたちがバンを降りると、待っていたカメラマンさんたちが早速3人に張り付く。

『今日は今から何をするんですか？』

ﾅﾅ「ステージの視察をします。模型では見たんですが、実際に見るのは久しぶりなので。楽しみです。」

ドーム内ではスタッフさんたちが3人に水を渡す。

俺もアヤさんに手渡した。
メイクスタッフと言えどもサブマネでもあるし。

ｼﾞﾐﾝ「テヒョン、準備するよ！」

「はーい！」

ﾅﾅ「うわぁ、大きい…。」

アヤ「すごい…」

感動している3人の会話を聞きながら奥へと急いだ。

ｼﾞﾐﾝ「今日は最後の通しで少しだけメイクするってさ。俺とジョングクは多分大丈夫だからテヒョンのメイクの流れをざっと確認しよう。」

ｸﾞｸﾃﾃ「「はい。」」

『スタッフ全員集合お願いしまーす！』

途中、召集がかかり声のする方へ向かう。

アヤ「なっちゃん、この部分もうちょっとよってくれると助かります。」

ﾅﾅ「了解。なら…」

ラフな格好をしている3人だけど、その着こなしまでオシャレで。

練習着まで衣装のようだ。

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「ヒョン、集中してくださいよ。」

「あ、ごめん。」

配られたセトリに視線を落とす。

「こんなに歌うんだ…。」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「すごいっすよね。しかもこの辺とかダンスエグいし。体力が凄い。」

「毎回こんな感じなの？」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「まぁそうですね。だから3人とも終盤過呼吸になります。」

「え。」

『では資料の3ページ開いてください、注意事項等説明します。』

衝撃の事実に驚いた。
だって、そこまでとは…。

スタッフのミーティングの最中、カメラが寄ってきた。

俺たちじゃなくて3人を映せばいいのに。

『スタッフさんたちが気をつけてることって何かありますか？』

『迅速な対応を心がけることです。本番は時間との戦いですから、それぞれが素早くかつ完璧に自分の仕事をすることが求められます。』

スタッフのひとりがそう言うもんだからプレッシャーがかかる。

ほかのスタッフの空気も少しピリッとする。

『とは言っても失敗することはありますから、どれだけそれをほかのスタッフが補えるかも大切だと思います。』

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