愛おしなんどもおろかなり Ⅱ (ページ18)

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ｰテヒョンｰ

ﾅﾅ「今回のツアーが上手く行きますように！かんぱーい！」

みんなでグラスを合わせてお酒を飲む。

飲みすぎたら大変なことになるから全員1杯だけということにした。

ｼﾞﾐﾝ「うまいな、これ。」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「おいしいい！」

ﾅﾅ「テヒョンそれとって〜。」

「あ、はい。」

ﾐｵﾘ「ジミン、これ食べた？」

ｼﾞﾐﾝ「なに？それ。美味しそう。」

ﾐｵﾘ「あげる。」

ﾅﾅ「ジョングク、食べ過ぎなんだけど。」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「ナナさんが食べるの遅いんですよ。」

ﾅﾅ「でも、これ好きなの。取らないで。」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「約束はできませーん。」

ﾅﾅ「ジョングク！」

いや、まぁ、男3人女3人という人数比で来てしまったからしょうがないのだけど、ミオさんはジミンと、ナナさんはジョングクと。

それぞれ話し出してしまった。

普段メイクをやってる相手だから、気兼ねなく話せるのだろうけど。

そうすると必然的に俺の話す相手はアヤさんになる訳で。

でも彼女は今のところ一言も喋ってないから疲れてるのかな、と思って。

だとしたら話しかけるのは良くないような気がする。

どうしようか考えていると。

アヤ「無理しなくていいですよ。」

「え？」

心の声が全て漏れてしまっていたのか。

アヤ「無理して話そうとしなくても大丈夫です。」

少しだけ寂しそうに微笑む彼女を見て思う。

こんなことが今までもあったんじゃないだろうか。

アヤ「私、自分から話しかけないので相手に変に気を使わせてしまうらしいんです。でも、そんなのお互い疲れるだけなので…。」

ああ、やっぱり。

「それって、一方的に話しかけてもいいってことですか？」

アヤ「え？…それは、まぁ。」

「良かった！アヤさん疲れてるのかなって。話しかけない方がいいのかなって思ったんです。」

アヤ「そうなんですか？私たちはこっち来てからすぐホテルで休んだので元気ですよ。」

「じゃ、いっぱい話しますね。俺結構話すの好きなんですよ。」

それから俺のマシンガントークが始まった。

今日のドームの様子とか、メイクの大変なところとか、それに。

「アヤさんのこのシーンが大好きなんです。」

アヤ「なんか恥ずかしいですね。」

なんてったって俺はアヤペンだから。

推しのアヤさんについて本人を前に話した。

だから、すごく楽しかった。

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