50 Somebody to you ページ50
.
君のパソコンを見て、俺と歌った曲もあると聞いて勝手にフォルダからデータを再生した時、TheVampsの『Somebody to you』だって気付いて、でもすぐに分かった。
これは俺と歌ったものじゃない。
《ジョングクと歌ったんだ…？》
広がった真っ黒なモヤモヤが俺を支配する。
ああ、やだ。こんな俺を君に見せたくないのに。
《でもこの曲、俺がアヤちゃんと歌った曲だよ？》
《俺とアヤちゃんのカバー曲だったのに。》
募る不満を言葉にしてしまえば、困らせることなんて分かっていた。第一俺には君が何を誰と歌おうが、文句を言う権利はない。
それでも止まらなかった。
《なんでグガと歌うの？》
俺にとって特別なその曲は、昔君が歌っていた曲。
何回か聞いたことがあったからお気に入りなのかなって。
だから俺も英語を覚えて。歌詞の意味を知った時、俺のお気に入りにもなった。
だから勝手に俺は、君との特別な曲だって思ってた。
あくまで俺が勝手に思ってたに過ぎないけれど。
《ダメ、でしたか…？》
不安そうに瞳を揺らす君を見て、後悔する。
それでも俺はずるいから。
《うん、だめ。》
《すみません。》
何様だよ、ほんと。
わかっていても、
自分の欲を止められない。
《ねぇ、アヤちゃん、
アヤちゃんは俺だけの歌姫でいてよ。》
.
.
.
ちゃんと言ったんだけどなぁ。
今、無観客の中、ファミリーコンサートのステージ上でジョングクと歌う君はとても綺麗で。
「俺だけの歌姫であって、って言ったのに。」
アヤちゃんは本当に尽く俺の期待を裏切るね。
お互いをうっとりと見つめ合う2人をこれ以上見ていられなかった。
Somebody to you.
俺は君の特別になりたい
あの夜、君の歌声に恋をした。
そして俺は君自信にも恋をしたんだ。
再会は必然、でもあの夜、君を見つけたのは偶然。
ねぇ、アヤちゃん、俺が君にこれを尋ねる日は来るのかな。
問題です。
俺が初めて君と会ったのは
いつでしょう。
.
続編出ました！
よろしくお願いします！
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 800人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あやテテ
| 作成日時：2021年3月19日 17時
