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二人で家を出て、駅に向かってフラペチーノをせがまれた。
そういえば、受験が終わったあとにここで買うって約束した。
電車に乗りながら色々思い出した。
満員電車で調子に乗って手を繋いだこと、駅で寄り道したこと、デートするときに同じ電車だけど隣の車両に乗ってたこと。
電車だけでもこれだけある。
隣にいる私服姿のAを見れば、カフェにいったり、買い物に行ったり、そういえばこの服は福岡で買ったものだ。
「似合っとる」
『へ?』
「九州旅したの1ヶ月前なんやな」
『この服そのとき買ったのって覚えててくれたんだ…』
「もっとゆっくり旅行したかったな」
『普通のデート出来て私は楽しかったよ』
「こんな最後でも手ぇ繋げんのな、俺ら」
『仕方ないよ』
手を外でちゃんと繋げたのはあの旅行と学校をサボったときだ。
繋げたとしても、コソコソと。というより、ほとんどAはしっかりしているから繋いでくれない。
「ジンのときは家の前でもチューしてって強請っとったのにな。笑」
『…紫耀はすぐ勇太と比べる』
「やって、悔しいやん。ジンはできて俺はできん」
『じゃ、私が大阪いったときに出来なかったことをしよう。
だから、私のこと妹として紹介しないでね』
「家の前でチュー強請ってな。笑」
『家の前でしなくても、家の中に結局入るじゃない。笑』
「んー…やっぱジンが羨ましい」
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琴里(プロフ) - あみさん» ありがとうございます。中々更新出来なくてごめんなさい。これからもよろしくお願いします。 (2018年4月7日 10時) (レス) id: 4e1be56238 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - はじめまして!この作品が大好きです。続きがとても気になります! (2018年4月3日 23時) (レス) id: a4e63a8229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琴里 | 作成日時:2017年12月17日 8時