28.強くなるということ ページ30
…
教室の扉を開けると、3人とも揃っていた。
硝子が、視線射殺せそうなくらいに五条を睨んでいる。
私は、少し表情を固くしながら中に入った。
「A、それどうしたんだい?」
夏油がわかっていそうな癖に意地の悪い笑みを浮かべて聞いてくる。
それ、とは首のやつのことだろう。
夜蛾センとの話の内容が濃すぎてすっかり忘れていた。
まあ聞いてくる気持ちも分からないでもない。
絆創膏はったしな。
『ああ、これ。
…何かすっごいでっかい蚊にさされた。』
「「ブフォッ」」
夏油と硝子が揃って吹き出す。
その様子だと夏油もわかってて聞いてきただろ。
「蚊……フッ……蚊か。うん…ふふ」
夏油が笑いを噛み殺して五条の背中をバンバン叩いている。
『うん。蚊。仕留め損ねちゃった。今すぐ殺したい』
「殺そう、今すぐに」
硝子がいつの間にか真顔になっていた。さっきまで笑ってたよね?目が真っ黒だよ硝子ちゃん。
「やれるもんならやってみろよ。どーせ無理だろ」
自分のことだと自負しているのか、五条が鼻で笑って言い返してくる。
『ううん、天照使えるようになったし。
よゆーで祓える。』
「「「え/は?」」」
驚いている3人を横目に、
あと、とすぅと息を吸って続ける。
『私特級になったみたい』
_____
_________
"話がある"
そう言われて何だろうと首をかしげる。
夜蛾センは少し表情を固くして話し始めた。
「Aが行った任務先の呪霊だが、特級だった」
『特級__……!』
道理で強いわけだ。
私は額に手を置いてため息をつく。
「危ない目にあわせてすまない
それで、それを祓ったお前の階級が上がることになった。特級だ。」
ぇ?
『ちょ、待ってください。何のことですか?
私は________』
ズキッ
祓っていません。
そう続けようとした。しかし、先ほど思い出そうとしたときのような頭痛にみまわれる。
__何かを、思い出せとでも言うように。
私は何か大事なことを____
__ぁ
思い出した。
死にたくないって思って、天照が使えるようになって………祓ったんだ。私が。
夜蛾センが少し青くなった私の顔を見て「続けて大丈夫か?」と聞いてくる。
小さく頷いて先を促した
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おかず - その言葉がもらえるだけでとても幸せです😌最後まで読んでいただきありがとうございました! (2022年8月18日 12時) (レス) id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
夜月陽詩(プロフ) - 面白かったです! (2022年8月17日 21時) (レス) @page46 id: 78f9c276ca (このIDを非表示/違反報告)
おかず - ありがとうございます!更新頑張ります!引き続き小学生五条をお楽しみください(笑) (2022年8月8日 16時) (レス) id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
夜月陽詩(プロフ) - この作品が大好きです!五条さんが小学生みたいなことやってるのが特に好きです。更新頑張ってください!続き読ませてください!お願いします! (2022年8月7日 23時) (レス) @page30 id: 78f9c276ca (このIDを非表示/違反報告)
おかず - ありがとうございますm(_ _)mそう言っていただけると嬉しいです! (2022年7月29日 19時) (レス) id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おかず | 作成日時:2022年6月17日 22時