２６.羞恥心と焦りの中で ページ28
…
とりあえず、何か会話を……！
視線がおろおろと空中をさまよう。
思考を最大限までフル活動させる。
あ、
『あっ……と、そういえば私の任務の呪霊、五条が祓ってくれたんだよねっ！忙しいのにそこまでさせちゃってごめんね……』
言っていて、申し訳なくなり、最後の方の言葉が弱々しくなる。
また私が弱いから、人に迷惑をかけてしまった。
「は？呪霊は俺がついてた頃にはいなかったけど？
お前が祓ったんじゃねーの？」
……ん？
いなかった？五条が祓ったんじゃない？
私が祓った？？
んん？？
何かもうわからないことだらけだ。
「……てゆーか」
混乱して考え込んでしまっているうちに、五条がこっちに歩いてきて私の座っているベッドの脇に腰かける。
そして、さっきの夏油のように私の髪をすくいあげた。
『ぁ、え…』
驚いて思わず顔をあげると、近い距離に五条がいて、とっさに目をそらす。
五条からの視線を感じるけど、怖くて目があわせられない。羞恥心と焦りで目が回る。
「傑と何してたわけ？」
『何……って…話、を』
五条の吐息が首筋にかかってくすぐったい。
今すぐここを離れたいのに、有無を言わせない五条の雰囲気に体が硬直したように動かない。
「話してただけでこんな距離近くなる？」
『それは、まあ、成り行き……っていうか……。
夏油が何か、あいさつ？みたいな感じでやったんじゃ……』
ふーん、と五条の何にも納得していなさそうな声が聞こえる。
恐る恐る五条を見ると、目を伏せてさっきすくった私の髪の毛を手でもてあそんでいた。
いや、もう何してても怖い。
五条の感情を推し測ろうと、じっと見ていると、視線に気づいたのか、目線をあげた五条と目が合う。
わ、
改めてみると、やっぱり五条の目って綺麗だな。
こんな近くで見ると尚更。
ぼぅっと五条の目を見つめていると、五条の手が、私の首もとの髪をよかす感覚がした。
「傑と、付き合ってんの？」
一瞬、何を聞かれたのかわからなくて思考が止まる。
『え、いや、違う……けど＿＿＿ｯ！？』
答えた瞬間に、首もとに鈍く痛みが走った。
ハッとして視線を巡らすと、五条が私の首に顔をうずめている。
それを理解した頃には、「ま、こんなもんか」とかどーたらこーたら言って顔を離していた。
『え、痛い……え？今なに……え？』
「ん、俺のもんっていうしるし」
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おかず - その言葉がもらえるだけでとても幸せです😌最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2022年8月18日 12時) (
レス) id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
夜月陽詩(プロフ) - 面白かったです！ (2022年8月17日 21時) (レス) @page46 id: 78f9c276ca (このIDを非表示/違反報告)
おかず - ありがとうございます！更新頑張ります！引き続き小学生五条をお楽しみください(笑) (2022年8月8日 16時) (レス) id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
夜月陽詩(プロフ) - この作品が大好きです！五条さんが小学生みたいなことやってるのが特に好きです。更新頑張ってください！続き読ませてください！お願いします！ (2022年8月7日 23時) (レス) @page30 id: 78f9c276ca (このIDを非表示/違反報告)
おかず - ありがとうございますm(_ _)mそう言っていただけると嬉しいです！ (2022年7月29日 19時) (レス) id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかず | 作成日時：2022年6月17日 22時
