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25.なにやってくれてんだこの前髪野郎!! ページ27







「ありえない、って思ってる?」



相当私が渋い顔をしていたのか、夏油がそう聞いてきた。




ええ。思っていますとも。




心のなかでそう言い、無言の肯定をしてみる。











コツ、と私の耳が聞き覚えのある音を捉えた。
いや、聞き覚えのある足音、だろうか。




『あ、五条の足音』




「Aも変な特技をもっているね」




夏油に苦笑いされた。
まあ硝子にもドン引きされたくらいだからね。





「……試してみるかい?」





急に夏油がそう聞いてきた。

何を、なんて聞く暇もなく何故か夏油がスタスタとこっちに近づいてくる。





『げと____』






夏油は私の目の前まで来ると、私の鎖骨くらいまである髪の毛を一房すくいとる。ち、近い…。




もう何が起こっているのかわからなくて、


夏油は髪の毛すくうのがうまいなあ…たくさんの女性をこうやって落としてきたんだろうなあ(?)


なんて最早意味のわからないことを考えた。





…ん、 まてよ。

今五条が来てるんだよね…?



ってことはこの状況なんか色々勘違いされないか…?




『ちょ、ま、夏油この状況いろいろまず____』









ガラッ








私が言いかけたのと、五条が来るの、そして夏油が私の髪に口づけを落とすのはほぼ同時だった。






「あ″?」





夏油は私の髪から唇を離すと、にんまりと私に至近距離で笑う。





胡散臭さMAXスマイル。





私はただ夏油の手からサラサラと私の髪がこぼれ落ちるのを固まってみることしかできなかった。





しかし、夏油は私のそんな顔は気にせずに髪を離し立ち上がると、五条の肩に手をポンッと置くだけすると、その場から去っていった。


もしかしたら何か五条に言ったのかもしれないけど、私からは顔も口も見えなかったのでよくわからない。





てゆーか





めちゃめちゃ気まずい。







何してくれてんだ夏油このやろおおおおおお!!!






ダラダラと冷や汗が流れてくる。

五条は入ってきたときと変わらず突っ立っているけど、顔を見るのが怖すぎてうつむいたまま顔をあげられない。





ヤバイ。気まずすぎるこの沈黙たえられない。







『えぇーっと……五条が私を運んでくれたんだよね…!?ありがと!!おかげで元気になったよ!』




「まあ」













うわ、なにこの会話。
しかも無駄に声張り上げすぎた。かなり痛い奴だ、私。

26.羞恥心と焦りの中で→←24.曖昧な記憶



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おかず - その言葉がもらえるだけでとても幸せです😌最後まで読んでいただきありがとうございました! (2022年8月18日 12時) (レス) id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
夜月陽詩(プロフ) - 面白かったです! (2022年8月17日 21時) (レス) @page46 id: 78f9c276ca (このIDを非表示/違反報告)
おかず - ありがとうございます!更新頑張ります!引き続き小学生五条をお楽しみください(笑) (2022年8月8日 16時) (レス) id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
夜月陽詩(プロフ) - この作品が大好きです!五条さんが小学生みたいなことやってるのが特に好きです。更新頑張ってください!続き読ませてください!お願いします! (2022年8月7日 23時) (レス) @page30 id: 78f9c276ca (このIDを非表示/違反報告)
おかず - ありがとうございますm(_ _)mそう言っていただけると嬉しいです! (2022年7月29日 19時) (レス) id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おかず | 作成日時:2022年6月17日 22時

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