愛に囚われて Ⅲ (ページ1)

今日:8 hit、昨日:8 hit、合計:26,058 hit

101 ページ1

ｰチャニョルｰ

SH「よし、始めるか。」

BH「アヤちゃんしっかり見ててね！」

ベッキョンの言葉に小さく頷いたアヤと目が合う。
柔らかく微笑んだアヤを見て、一気にやる気が高まった。

俺も中々に単純な男なんだろう。

流れ出した音楽に集中する。
ダンスは苦手な方だけど、避けては通れない道だし、メンバーと踊るのはキツくても楽しいから。

それに、何より今はアヤに少しでもかっこいいと思ってもらいたいから。

踊り出した俺らを見て目を見張るアヤに嬉しくなる。
今、凄いって思ってくれてるのかな。

JI「…どうでした？」

少し期待したようにアヤに尋ねたジョンイナ。
そんな彼にアヤはぱちぱちと小さく拍手を届ける。

アヤ「すごく、かっこよかったです。」

XM「わ、本当に？嬉しい〜。」

アヤ「あんな風に体動かすの凄いです…。」

BH「いやーそれほどでもねぇよなあ！」

JD「満更でもない感じやめなよ。」

SE「誰が1番かっこよかったですか？」

アヤ「えっ」

セフンの言葉に汗を拭いていた手が止まる。

KS「やめな、そういうこと聞くの。」

SE「だって気になるじゃないですか〜。」

少し期待したような何人かの視線にアヤは困ったように眉を下げた。

アヤ「皆さんかっこよかったです…」

BH「特に？」

アヤ「…、」

XM「はは、黙っちゃった。」

SH「ベッキョナ、やめてあげな。アヤさん困ってるだろ。」

BH「はいはい。」

不服そうなベッキョナだけどさすが空気を読む男なのか。
それ以上は何も言わなかった。

でも、俺も少し気になる。
ダンスだけの練習でまさか自分かもなんて思わない。

きっと無難にジョンイナかセフンだろう。

再び汗を拭き水を飲もうと視線をあげたその時。

「っ、」

アヤ「…」

アヤとバッチリ目が合った。

少し照れくさそうに笑った君に、俺は幸せな勘違いをする。

ねぇ、その顔、期待してもいい？

SE「…。」

.