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ｰチャニョルｰ
鳴り響いたバイブ音にアヤの表情が固くなったのが分かった。
少し眉を下げて困ったように彼女は言う。
アヤ「ちょっと出てきますね。食事中にすみません。」
「アヤ、」
席を立った彼女はそのまま宿舎を出てしまったようで。
俺も彼女を追いかけようとコートを手に取る。
でも。
SE「…ヒョンも電話来てますけど。」
「…、マネヒョンだ。」
元々追って連絡すると言われていた事柄があったのを思い出す。
どうしようかと立ち尽くしていると、セフンが席を立ち。
SE「…俺が行きますよ。」
そのままコートを手にしてリビングを出ようとするから咄嗟に引き留めてしまった。
だって、不安だったから。
彼に、アヤを取られてしまうんじゃないかと。
「セフンお前…、」
SE「心配でしょ、外ももう暗い。
アヤさんに何かあったら今度こそ…Pair先輩に消されますよ。」
「っ…それは…」
SE「何をそんなに警戒してるんですか。
…アヤさんは間違いなくチャニョリヒョンを一番信頼してるのに。」
ポツリと疑問を投げかけるセフン。
「だってお前は…こういうこと…率先してやるタイプじゃない。」
SE「…なるほど。確かに。」
「…ほかの女に同じことしないだろ。」
SE「しませんね。」
「だから…」
SE「ヒョンの大切な人を大切にして何か悪いことがありますか。」
「っ、」
SE「アヤさんは…きっと誰かが目を離したらいなくなる。
…俺はそれが、すごく嫌です。」
彼の言葉に思わず黙り込んだ俺に、セフンは小さく笑って手を解いた。
余裕を含んだその笑顔が、妙に大人っぽくて。
SE「…迎え行ってきます。」
部屋を出た彼を呆然と眺めていた。
SH「…チャニョラ？」
「…あ、電話…でないと…、」
.
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作者名：あやテテ
| 作成日時：2021年5月29日 6時
