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ｰチャニョルｰ
SH「Wedさん、今日はありがとうございました。」
アヤ「こちらこそありがとうございました。」
XM「まだ何回か打ち合わせあるんだよね？その時はよろしくお願いします。」
アヤ「はい。」
メンバーが立ち上がって道を開ける。
彼女はそっと席を立った。
「アヤ、」
SE「アヤさん、これ。」
アヤ「あ、いつの間に…。」
SE「素敵なペンですね。」
アヤ「ありがとうございます。」
セフンが彼女に穏やかに笑って。
彼の、いつもとは少し違うあんなに優しい笑顔を見たのは久しぶりだったから少し驚いた。
でも、このときは。
そんなこと、大して気にも留めなかったんだ。
「アヤ、送るよ。」
アヤ「でも、」
「行こ。」
アヤ「…うん。」
やや強引にアヤの手を取って部屋を出ると。
「っ、…ジュノ先輩、」
ドアを開けてすぐの所にジュノ先輩がいて、息を呑む。
彼の存在を認識したアヤは焦ったように俺の手を払った。
ｼﾞｭﾉ「終わった？」
アヤ「…はい、」
ｼﾞｭﾉ「ん、帰るよ。」
「お、お疲れ様でした。」
ｼﾞｭﾉ「おつかれ。
うちのアヤがどうも。」
「…。」
ジュノ先輩に引き寄せられて彼の隣に並ぶアヤ。
なんだかすごく、その姿を見るのは嫌だった。
ｼﾞｭﾉ「行くぞ。」
アヤ「…うん。」
ぎゅっと手を繋いで去っていく後ろ姿に唇を噛み締める。
どうやったら俺は君を捕まえることができるんだろう。
XM「なに突っ立ってんの？」
「あ、いや…」
少し俺を見上げるミンソギヒョンに苦笑い。
そんな俺の視線を辿ったのか、ヒョンは静かに呟いた。
XM「…俺なんかが口出して良い事じゃないと思うけど、
あの二人、ちょっと変だと思う。」
「あの二人って、」
XM「ジュノ先輩と、アヤちゃん。」
「…、」
XM「先輩のこと、こんな風に言いたくないけど…、
危ない気がする。」
「…危ない、」
それだけ言って他のメンバーの元へ戻るヒョン。
俺だって、そう思ったんですよ。
その言葉を飲み込む。
このとき声を上げていれば。
ミンソギヒョンの言葉をもっと深く考えていれば。
そう思う日が来るなんて知らずに。
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作者名：あやテテ
| 作成日時：2021年5月29日 6時
