56 TH ページ6
ｰテヒョンｰ
BH「帰れ」
「ヒョン、」
BH「オウジサマが踏み込んで良い世界じゃねーんだよ」
吐き捨てるように言って俺に背を向けたヒョンに、俺は逆らうことができなかった。
こうしてまた、俺はこの世界を憎んだ。
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今日は早く来いとベッキョニヒョンから従業員全員に一斉送信されたであろうメールを目にして久しぶりに背筋が伸びた。まだ日が暮れるには早すぎる時間に出勤すると、既に内勤の人達は揃っていた。
JM「あ、テヒョンおはよー」
「おはよ」
JM「久々だよね、こんな早いの」
「うん」
いつもヘラヘラしているジミンもさすがに今日は少し緊張気味だった。着替えを終えて髪をセットして貰っているとお疲れ様でーすと隣に座ってきたジョングク。
JK「なんで今日こんなに早く集められたんですか？」
JM「あ、そっか。ジョングク初めてだっけ。コレ。」
JK「コレって…何がです？」
「今日うちのオーナーが来る日」
首を傾げたジョングクに伝えると彼の表情は分かりやすく固まった。その瞳には僅かにだが恐怖すら浮かんでいる。
JK「オーナーって…」
「お前も1回くらい顔合わせたことあるでしょ。うちで1番偉い人」
JM「うちでって言うか、この辺ではって言うか」
JK「……ベッキョニヒョンしか会えないって」
「普段はね。時々店にも顔出すんだよ。抜き打ちで、てかまあオーナーの気分で。こっちから会うことはヒョン以外無理だけど向こうから来る分にはちゃんと接待しないとなの」
JM「前来たのって確か1年以上前だよね？すっかりこの緊張感忘れてたわ〜」
原則ベッキョニヒョンしか謁見できないうちのオーナー。この店の絶対的な権力者で、その言葉は絶大な力を持っている。基本的に表には顔を出さない人だけど、ごくたまに忘れたころにやって来る。
JM「まあ、どうせ相手するのはベッキョニヒョンとチャニョリヒョンでしょ。僕らには関係ないから大丈夫」
「…あんま調子乗ってると目つけられるよ」
JK「マジすか」
JM「うーん、まあね〜。でも大丈夫だよ。僕らが悪さしても尻ぬぐいすんのは大体ベッキョニヒョンだもん。ね？テヒョンア」
「…うっざ」
JM「あはは、こわーい」
そうだ。オーナーの前で何かしでかしてもオーナーは基本的に格下の俺達には何も言わない。ただ、ベッキョニヒョンが”お咎め”を受けるのだと、ここに来て長い者たちは知っている。気付いている。
自分のせいで他人が傷つく様を見るのは、死にたくなる思いがする。
その地獄を、オーナーはよくよく理解しているのだ。
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あやテテ(プロフ) - 玲さん» こちらこそ引き続き読んで下さり嬉しいです！テテペンとしましては最上級の誉め言葉です、、恐縮です…。嬉しいお言葉ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします！ (3月23日 19時) (
レス) id: df40273254 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - また更新してくれて嬉しいです。あやテテさんの描くテヒョン、本当に素敵だなぁと思います。いつも楽しみにしてます。 (3月22日 21時) (レス) id: 268f4047d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやテテ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayatae00/
作成日時：2024年3月17日 16時
