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JM「あれ、テヒョンもう上がり？」
「…お前なんでここにいんの」
JM「新規の客がジョングク指名して僕はお役御免らしい。泣ける〜」
「全然落ち込んでないでしょ」
JM「落ち込んでるしー。泣いちゃいそうー」
「あっそ」
控室でスマホをいじっていたジミンが帰るの？と再び俺に声をかけた。ケースから煙草を一本取り出そうとしていた彼の手を掴む。ここは禁煙だ。
「やめなよ、オーナー来てるだろ」
JM「おっ、そーじゃん。忘れてた！あっぶな。で、帰るの？」
「うん。ベッキョニヒョンが」
JM「ふーん」
着替えてロッカーを閉めて控室を出ようとすれば背中から声がかかる。
JM「お前って、実は一番ベッキョニヒョンに従順だったりするよねー」
「…」
JM「ここにいる全員がこの店辞めても、テヒョンは一生あの人に着いて行きそうだよね。結局最後の最後まであの人のこと裏切れないでしょ、お前」
「…マジで何の話」
JM「恨んでないの？あの人のこと」
「……死ぬほど嫌いだよ」
JM「へぇ」
そのまま店を後にした。一度家に帰ってもう一度着替えを済ませると行きつけの酒屋で浴びるほど酒を飲んだ。どうなっても構わなかった。どうせ明日の夜にはいつも通りの顔をして、何事もなかったかのようにあの店で女たちの相手をしている。
「同伴、入ってたかなぁ、忘れたわ。つか、クソどうでもいい」
一度や二度約束を破っても女たちが俺を見限るようなことはない。
ごめんねって笑って、大好きだよって囁いてキスを落とせば顔を赤くしてうん、いいよって。
そんな風に俺を許すのだ。
俺を手放す損害があまりにも大きすぎるから。
たった数時間でも、数分でも、数十秒でも、俺と一緒にいたいらしい。
”テヒョンくん”
ふと、あの女を思い出した。
俺を好きで好きで堪らないって顔をする女。
「……かわいそーな子」
もう俺のことは忘れただろうか。
誰か別の男に夢中になっているだろうか。
今度は、……普通の男を好きになればいいのに。
「いや、どーでもいいじゃん」
いつの間にか店を出ていたらしい俺はどこかの路地裏に座り込んでいた。
こんな風に悪酔いしたのは初めてだ。変なことを考えてしまうのは酒のせいだろう。
「テヒョンくん……？」
聞こえてきたその声に耳を疑った。
顔を上げると、心配そうなその女の顔が見えた。
見たことある、どころではない。
たった今、思い出していた顔。
「……あぁ、きみね」
何だか、今、俺の心は死んでいた。
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あやテテ(プロフ) - 玲さん» こちらこそ引き続き読んで下さり嬉しいです！テテペンとしましては最上級の誉め言葉です、、恐縮です…。嬉しいお言葉ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします！ (3月23日 19時) (
レス) id: df40273254 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - また更新してくれて嬉しいです。あやテテさんの描くテヒョン、本当に素敵だなぁと思います。いつも楽しみにしてます。 (3月22日 21時) (レス) id: 268f4047d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやテテ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayatae00/
作成日時：2024年3月17日 16時
