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『最後残すは観覧車か〜!』
『ライトアップ絶対綺麗だよね』
日も落ちて暗くなってから乗ろうと考えていた観覧車を目の前に、突然右手をヒョンジンくんに取られた。
HJ「観覧車くらいは、カップルらしく過ごしても良いでしょ?」
『……う、』
いや今日1日ずっと距離近かったけどね!?と突っ込みたかったが、私を見るその目がすごく優しくて、また何も言えなくなる。
結局、手を繋いだまま私達はゴンドラに乗り込んだ。
『…うわぁ、綺麗』
HJ「ほんとだぁ」
今日1日遊び尽くした園内を二人並んで見下ろす。
ヒョンジンくんと初めてのデート。
どうなるかと思ったけど、たくさんリードしてくれて1日楽しく過ごすことが出来た。
HJ「Aちゃん」
『ん?』
HJ「今日は、1日付き合ってくれてありがとう」
『こちらこそ!すごい楽しかったよ!』
HJ「また遊ぼうね」
『うん』
ギュ、っと強く握り返された私の右手。
ヒョンジンくんと付き合ったら、きっと私のことをすごく大事にしてくれるんだろうな、なんて考えてしまい、つい顔が熱くなった。
スタンプカードの交換所。
ヒョンジンくんの分まで景品をもらえることになり、たくさんあるぬいぐるみの中から2体連れて帰ることになった。
『たくさんあって困っちゃうね』
HJ「ね。ゆっくり選んでいいよ」
『うーん、…あ!これハニにそっくり!』
HJ「え」
『こっちはピリくんみたい!』
HJ「……」
HJ「すみません、他にパンダとかペンギンとか、そういうぬいぐるみってないんですか?
「あいにく今日は在庫切れでして…」
HJ「あぁ、そうなんですね、」
『ヒョンジンくん、やっぱり欲しくなっちゃった?』
HJ「あーいや?うん、大丈夫だよ」
『そう?じゃあこの2つにしてくる!』
ヒョンジンくんが家まで送ってくれるって言ってくれたけど、ハニに見つかったら面倒なので、最寄駅まで送ってもらうことにした。
HJ「それじゃ、気を付けてね」
『うん、ありがとう!ヒョンジンくんもね!』
HJ「じゃあまた学校でね、Aちゃん」
学校一の王子が隣にいると、学校以外でも視線が痛い時が何度もあって、ヒョンジンくんみたいな人気者とお付き合いする人は大変だなぁ、なんて思った。
私みたいな一般人を相手してくれるヒョンジンくんは、王子を通り越してきっと王様になれるよ、なんてアホみたいな事を頭の中で呟いて家に帰った。
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AYAKA(プロフ) - みことさん» みこと様🍀コメントありがとうございます!レス遅れてしまって申し訳ありません…とても励みになります!これからも、お楽しみ頂ければ幸いです◎ (2022年1月14日 21時) (レス) id: c72fd4a5b2 (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - 主様の小説初見だったのですがすごく面白いです♡♡更新を楽しみにしています∩^ω^∩ (2022年1月4日 3時) (レス) @page46 id: b83e3471d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AYAKA | 作成日時:2021年8月11日 3時