珈琲ごはいめ。 ページ34
すぐ連絡がついた。
連絡し終わり、(名前)の彼氏と走り出す。
車の向かった方。
眉を寄せながら、走る。一刻も早く、その思いで。
バックから、携帯が見つかったから、多分連絡手段は無いはずや。
はよ助けらな、あかん。
眉を寄せ、周りを見回す。
遠くに、車が見えた。あっちや、と駆け出す。
あそこから先、車が通れるような道は、少ない筈や!
なら、そこで追い詰められる。
相手が武器持ってたとしても、そんなんで怯んどったら、誰も助けられへん。
道を伝えて、駆け抜ける。
... 遂に、追い詰めた。
目の前は壁で行き止まり、更に民家。
「 もう、逃げられへんで!さっさと出て、(名前)を解放せぇ!」
眉を寄せて叫ぶ。
直後、扉の開く音に構える。
「 おい、これ以上近づいてくんな!こいつ、殺すで 」
引きずり出された(名前)の首元に、ナイフが押し当てられた。
はっ、と鼻で笑う。
「 何言うてんねん ... ほな、こっちも死ぬ気で助けるわ ! 」
構えたまま、じっ、と見据える。
少したじろいだ相手に怯むことなく、ゆっくりと距離を詰める。
「 平次、来たあかん!絶対あかん!」
叫ぶ相手に、アホ抜かすな!と眉を寄せる。
大切な、人を助けるな、なんて無理に決まっとるやろ ...
やっと、気付いたんや。
ただ、遅すぎたのは分かっとる。でも、命懸けで助けるぐらい、ええやろ?
犯人の背中が壁にぶつかった。遠くからサイレンの音が聞こえてくる。
「 はよ、その手、離せや ... 」
低く唸るように呟くクラスメイトを横目に見ながら、確実に距離を詰める。
「 おっさん、そのまんま殺しても殺人、殺さんでも未遂で逮捕や ... はよ自首せぇ。」
眉を寄せたまま、近付く。その手が震えていたのに気がつく。
くそっ、と舌打ちの音、突き飛ばされた(名前)を受け止める。いけるか?と問い掛け、頷いたのを確かめれば、ゆっくりと離れて向かう。
こちらに刃先を向るも、それは一瞬で己の方に向けた。
「 おい、何する気や!死んで逃げるって卑怯な事、すなや!」
駆け出し、その手を振り払った。
からん。と地面に転がったナイフを見ながら、素早く手を掴む。
タイミングよく入ってきた警察に安堵しながら、呆然とした犯人に手錠がかけられた。
良かった、助けられた。
心臓部に手を当てる。
気が付くのが遅すぎたこの気持ちは、此処で置いていく。
これ以上苦しめて、どないしようもあらへんやろ?
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作者名:あやせ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/home
作成日時:2017年8月5日 1時