砂糖にじゅうさんこめ。 ページ28
電話が掛かってきたので、電話に出る。
「 もしもし?もーちょいしたら着くわ。ゆっくり出といてな ー 」
という声が聞こえれば、頷いて、分かった。すぐ行く、と返事をする。
集合場所は、わざわざ私の家から近いところにある。
家を出て、鍵をかけ、歩き出す。
まだまだ日差しの強い日中。目を細めながら、青空を見上げた。
雲一つない、快晴。
それとは逆に、心はもやもやと曇っていた。
もうこれで、終わりのはずやのに。
はぁあ、と息を吐いて、嫌な思考を振り落とす。
好きな人の幸せを願いたいって、そう言ってたけど。
言うだけなら簡単で、実際はとてつもなく難しい。
ほら、嫉妬とか、色々 。
「 それやのに、凄いな ... 」
はぁ、と息を吐く。
集合場所に辿り着くと、もう既に相手は来て、待っていた。
ぱっ、と駆け寄り、名前を呼んで、手を振る。
「 ごめん、お待たせ 。」
「 おー、待ってへんからいける。ほな、行こか?」
ふるふると首を振り、答えた後に首をかしげた相手にこくり、と頷く 。
「 勿論。飲み物とかだけ買ってく?」
あっちで買ったら、高いやろうしと付け加えながら提案する。
せやな、と頷いたのを見れば、ゆっくりと歩き出す。
夏の日差しが、じりじりと焦がすように照りつけてくる。
あつ、と呟きながら、手で日差しを遮ってみたり 。
また、雑談を交わしながら、コンビニへと向かう。
やっと辿り着いて、中に入ると、めっちゃ涼しい。
暑いところから涼しいところに行くと、余計に涼しく感じる。
ふー、と息を吐きながら、飲み物が陳列されている棚に向かい、扉を開けて、各自自分の飲み物を取り出す。
「 ン、(名前)、それ、」
はやく。なんて相手に手を差し出された。
はい?ときょとんとした。
「 ペットボトル。はよ貸し。」
あぁ、と手の上に乗せるも、レジに歩き出したのを見て、直後はッとする。
「 自分で払うで!?」
「 あほやなぁ。彼氏なんやからとーぜん、やろ?(名前)に払わせるわけないわ 」
はー、と息を吐いて、呆れたような様子な相手にありがとう。と眉を下げて礼を告げる。
「 ええよ、それぐらい。行くで?」
けらけら、と明るい笑いの後で、確認をしてくれた彼にする深く頷く。
店を出ると、また暑さが戻ってくる。
でも、ここまで来れば、もう遊園地は目の前。
あと、もうひとがんばりや。
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作者名:あやせ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/home
作成日時:2017年8月5日 1時