【名探偵コナン】珈琲と砂糖とミルク【服部平次】 (ページ26)

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砂糖にじゅういっこめ。ページ26

「はぁ ... 」

何度目かの溜息。

眉を寄せながら、息を吐く。

後悔、していた。

言えた、伝えられたのは、良かったけど、こんな事になるなんか思ってなんかなかった。

苦しかった。

やっぱり、関係は儚く音を立てて崩れていった。

ゆらゆらと揺れて霞む視界。

涙が、こぼれ落ちる。

公共の場、泣いたって、ほかの人の気分を害してしまう。

ぐっ、と堪えて、既にこぼれた涙を拭い、立ち上がる。

泣いた、あかん。

自分がいうたことなんやから。

がちゃん、と家の扉を開けて入る。

入ってすぐ、ずり、ッ、と、座り込む。

抑えられなくて、膝を抱えて顔を伏せる。

嗚咽が漏れていく。

静かな部屋には十分すぎるくらい響いて。

金輪際、関わらないって言われた。

私が、大ッ嫌いって、言うたのが原因なのは分かってる。

否、私が関係してるのかはわからない。

だって、好きでもない人に大ッ嫌い、なんて言われても、気にしなさそうだし、

情けないわ、私、

...分かってたのに、泣くなんか。

「叶わんことも、全部わかってたのに、アホやわ。」

呟いて、自嘲する。

だから、もう、諦められるよな。

いける。やっと、踏ん切り、つく。

長年続いていた恋心に、終止符を。

鳴り響いた携帯にそちらに近づいてとる。

表示されたのは、彼の名前だった