砂糖じゅうろっこめ。 ページ20
ショッピングモールのゲームセンターは、充実していた。
最新のゲームから、お馴染みのもの、将又昔から人気の高いものまで。
凄いなぁ、と周りを見回しながら、ふとクレーンゲームが目に入った。
この間、和葉と欲しい!と話してた景品が、ずらっと並んでいる。
やってみようかな 、とそれに近寄る。
「 お、(名前)、それ欲しいんか?」
「 あ、うん。せやねん、前前から欲しいなーって。ちょっと待ってくれへん?」
その問いかけに頷きながら、話す。
和葉の分と、2個ぐらいとれたらええなぁ、とゲーム機に向かう。
百円を入れて、アームを動かす。
ゆっくりとアームが降りていく。
がっしりと掴み、持ち上げる。
...けど、するっ、とあともう少しのところで落ちてしまった。
「 嘘やん...持ち上げて落とさんといてや... 」
がく、と項垂れて呟く。もう1回!と意気込み、入れようとした時、もう既に、彼氏が操作していた。
ちょっ、と声をかけようとしたけど、結構真剣そうな表情だったから止めといた。
じー、と見つめながら、とれますように、なんて。
...アームが動き、景品を掴んで。
見事に、ゲットすることが出来た。
「 ん、これ。あともう1個とるから待ちや?」
遠山の分も、やろ?と笑みを浮かべて問い掛けてくれた。
ありがとう、と礼を言いながら頷く。
また、お返ししななぁ、と考えながら、見詰める。
またもや、見事にとれた。
「 クレーンゲーム、めっちゃうまない?尊敬するわー... 」
と、受け取りながら笑顔で言ってみる。
照れたようにしながら、そんな事ないで?という相手にそんなことある!と答える。
和葉に、喜んでもらえるやろか。
デートも断ってしまったから。
想像しながら、次どうする?と話す。
「 せやなー ... 音ゲー、とか?」
近くにあったゲーム機を指さした相手にそちらを見ながら、ええんちゃう?と頷いて。
「 あ、でも、ふつーにやっても面白くないから、罰ゲームありは?対決すんねん!」
と笑顔で提案してみた。楽しそうやろ?
「 罰ゲーム?よっしゃ。ほな、勝たなあかんわ 」
にっ。と口角を上げたのを見て、決まりな、とつられて笑う。
ゲーム機に近寄って、お金を入れ、画面に向き直る。
絶対、勝つわ!
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作者名:あやせ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/home
作成日時:2017年8月5日 1時