*少し前の話【ろんぐ。】 ページ10
ヴァイス「レントッ!!」
ヴァイスがとある建物のとある一室の扉をあけた。
レント「あ、ヴァイス。やほー。」
レントは傷だらけで包帯を沢山巻いていた。
顔は笑っていた。
ヴァイス「やほー。じゃねえよ!なんだ、その傷。」
ヴァイスが心底苛々した声音で聞くと、
レント「あはは、ちょっと喧嘩売られてやってさ、勝ったのはいいんだけど、
戦いが終わったあと不意討ちされてねー、こんなになっちゃった。」
レントはニコニコと笑いながら答えた。
その姿はまるで感情の無い人形のようで、
ヴァイスは泣きそうな顔で、危ないことするなよ....と呟いた。
二人は一緒にいる時以外は戦いをけしかけられても戦わないように、
と約束を交わした。
(もう1人になりたくないから)
*
レント「ねーヴァイス、チーム、作ってみない?」
レントは唐突にこう言った。
ヴァイス「は?」
ヴァイスは理解できない、と言った顔で
ヴァイス「そりゃまた、なんで?」
と、聞くと、
レントは何かをヴァイスに期待するようにこう言った。
レント「もっと、わいわいしたい。」
二人の間を沈黙が支配する。
ヴァイス「.........それだけ?」
レント「うん。」
ヴァイスは考え込んで、
ヴァイス「そうか....じゃあ作ってみるか?」
と言った。
それを聞くなりレントは目を輝かせて喜んだ。
ヴァイス「とりあえず言い出しっぺのお前がリーダーな。」
レント「えっ」
こんな会話があって、チームが出来たのであった。
レント「理由は不純ではあったけど、うまくやっていると俺は思う。」
レントは1人で呟いた。
(ヴァイスが俺に依存しすぎないように、俺が消えても大丈夫なように。)
*
今回は暗めの話を少し。
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作者名:霜降月 ろんぐ。 x他3人 | 作者ホームページ:
作成日時:2015年2月16日 23時