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#12 ページ13

私の嫌な過去は、国語の成績が悪いことと関係している

昔から、算数ばっかり好きで

国語が苦手で…

うまく、自分の言葉で説明することができなかった

自分が今、どんな気持ちなのかさえも、わからなくなっていった…


そんな私でも、ずっと莉斗は友達でいてくれた

莉斗には何でも話せたし、莉斗もなんでも話してくれた


そんな平和な日常を送っていた、ある日だった


私が、中学生のときだった

教室に忘れ物をして、取りに戻った

そこで…


「お前っ!顔がいいからって調子乗ってんじゃねえぞ!」

「ごっ…ごめんなさっ…!」

「あんな"感情の欠片もないようなやつ"にも優しくしてるふりしやがって…
楽しそうにお友達ごっこしてんじゃねえよ!」

「っ……!」


莉斗が、男子たちにいじめられていた

何度も蹴られ、殴られて

私は、動くことができなかった

しばらくして、拳の雨が止まって


「じゃ、明日も来いよ?」


なんて言葉で、あの地獄のような時間は終わった

莉斗をいじめていた男子が教室から出てきたので、とっさに隠れた

全員が帰ったことを確認して、莉斗に駆け寄った


莉「………A?」

「莉斗っ…!」

莉「ははっ…俺そろそろやばいかもなぁ…Aの幻覚が見えちゃってる…」

「ねえ…莉斗?私、ちゃんとここにいるよ?」


優しく、莉斗の手を握った


莉「A…?本当にいるの…?」

「うん…。ごめんね…莉斗…!私、見てたのに…何もできなかった…!」

莉「ううん。俺は大丈夫だから…」

「大丈夫じゃないでしょ!?」

莉「それに…さ。A、泣いてるよ?」

「………え?」


自分の頬に触れてみる
確かに、生暖かい水が頬を伝っていた


莉「Aが、感情を出してくれて…俺のために泣いてくれるんなら
これくらいへっちゃらだなぁ…」

「そんなこと…言わないで…!」

莉「Aはさぁ…感情の欠片もないやつなんかじゃないよ…?
俺といるとき、すっごい楽しい表情してる」

「莉斗…」


こんなことを言ってくれるけど、どうしてか、"莉斗がいじめられたのは私のせいだ"と
頭の中で、誰かが強く叫んでいた



これが、私の過去

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設定タグ:ころん , 莉犬   
作品ジャンル:恋愛
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泡沫(プロフ) - ころんくん一目惚れか…! (2021年12月30日 10時) (レス) @page3 id: 7687e77697 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まっちゃ。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/greentea/  
作成日時:2021年3月16日 23時

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