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何もないはずの日常 ページ2

人々で賑わう宗教都市のバザー。

それは、週に1回週末に行われる。

そこで売られているものは、野菜や果物、魚介類といった食料が多い。
数こそ少ないが、骨董品を置いてる店もあった。

Aはそこの一角でダンジョンで手に入れた素材を売っていた。

問屋に渡すと、それなりの額があった。
浮かれているとある会話が耳に入った。

「ねぇ。あの人形師の新作が出たらしいわよ」
「それ本当?なら一度拝みに行こうよ!」

...人形師。
その言葉を聞くたび、あの恐怖が蘇る。

あの声、あの顔...あの笑顔。

あの時の体験はAの記憶の奥深くに根付き、心にトラウマとして刻み込まれていた。

助けられてから数日は悪夢に魘され続けた。
夜中に何度飛び起きただろうか。

あれから約1ヶ月。何も起きてはいない。

何も起こらないでほしい。
あんな体験は一度きりであってほしい。

「おいあんた...大丈夫かい?」

無精髭の問屋の店主がAに心配して声をかけた。
Aはそれにぎこちない笑みを張り付けて、頷いた。

「そうかい...なぁあんた。
ここらでゴロツキが惨殺に殺されているのを
知ってるか?」

何故、いきなりそんな話を...
店主は嗄れた声で話を進める。

「あんた、今、人形師って言葉に反応しただろ?...気をつけた方がいいぜ?

あんた見入られちまってるからよ...」

ヒヒヒッと気持ち悪い声で店主は嗤った。

そして、骨と皮だけの手で裏路地を指差すと
行きな、と楽しげに言った。

...彼が、いるのだろうか。

そんなはずはない。
呪術のせいで彼は町に入れなかったはずだ。

「行かなきゃだめだろぉ?
あんたがいる限りあいつは民を殺し続けるぜ?」

早く行くんだな。

そう言う彼の声は冷たかった。

Aは人の群れから外れ、裏路地に入った。

昼だというのに裏路地は薄暗く、そして、異臭が充満していた。

宗教都市にもかかわらず、裏路地には餓死屍体や闇店があった。

...しかし、人形師の姿は何処にもない。

これは、あの店主の悪い冗談だったんだ。

そう思い、大通りに出ようとしたAの目に
ある店の看板が写った。

【Adrum'sdoll】

アドルム...彼の姓ではなかっただろうか?

潰れた店の成り果てと化した店。

ドアに手をかけると耳障りな音を立てて、開いた。

...店主はこの事を言っていたのだろうか?

Aは警戒しながら店に入っていった。

アトリエ→←血塗れの数珠



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メリア - ゆうえんちの小説も書いてほしいです! (7時間前) (レス) id: 3bc89f1424 (このIDを非表示/違反報告)
レイア(プロフ) - ちょちょちょォォォォォ!!!? 真名!? 人形師サイコパス!!!!! でもそこがいい! イケメン!!!!!(最早狂気(?)が移った人←) (7月16日 21時) (レス) id: 308d0f6bf9 (このIDを非表示/違反報告)
ルヴァンネ(プロフ) - しあ。さん» ありがとうございます!次は完成しだい載せたいと思います。 (7月16日 13時) (レス) id: d6627a81ed (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - お疲れ様でした! (7月15日 22時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
真鈴(プロフ) - 「まさか、、、まさか、、、お前らグルだったのか!」って叫びそうになりましたわ (7月11日 22時) (レス) id: c25770e99b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルヴァンネ | 作成日時:2018年6月20日 22時

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