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血塗れの数珠 ページ1

鉄の匂いと、何かを引きずる音。

一人の青年が、巨大な鋏を引摺りながら、薄暗い洞窟を歩いていた。

紫色の瞳が爛々と輝いている。

その顔は狂気の笑みを浮かべていて、
正気ではない事は確かだった。

ぶつぶつと何かを呟きながら、彼は洞窟を出た。

外は朝日がのぼろうとしていた。

彼は、洞窟の側の小屋に入るとその家の階段を上がり、ある部屋のドアを開けた。

その部屋は魔術書や薬が並べられており、奥のベッドでは美しい赤毛の女性が眠っていた。

彼、否人形師はその女性へ鋏を突き立てた。


「随分と酷いことするねぇ...」

「チッ」


女性は彼の鋏をかわして、上半身を起こす。

「不法侵入だよ?」

「そんなことどうでもいいんだよ。クソババア」

「口が悪いね全く...君だってジジイだろうに」

溜め息をつきながら、女性は髪を束ねた。

「何用かな?」

「あんたを殺しに来た」

「へぇ!私もとうとう人形になる時が...」

「ぁ?あんたは鋏でバラバラにした後魔女らしく火炙りにしてやるよ。人形の素材になんか使いたくねぇし」

「あらあら...怖い怖い」

憎しげに女性___魔女を睨む人形師。
対して魔女は嬉々としていた。

「俺の旅人さんを逃がした使えないババアにゃ死んでもらいたいからな」

「独占欲が強いねぇ。
そういうの『ヤンデレ』って言うらしいよ?
怖いねぇ」

「...それだけか?」

「うふふ。まさか」

魔女は人形師をからかう様に嗤ってみせた。
人形師はイラつきを隠さずに、再び舌打ちをする。

そんな人形師に魔女は囁いた。







「あの旅人の真名教えてやろうか」







さっきの表情から一転驚きの顔を浮かべる人形師。

「知ってんのか?」

「あぁ勿論。あの人ね君に追いかけられた日に私のこの家で休んでいったのさ。

その雑談中に名前を聞いたんだよ。



ね...知りたいでしょう?」

何とも魅惑的な言葉だった。

旅人さんの名前。旅人さんの名前...

「なら...ね?」

魔女が棚から1つのブレスレットを取り出した。

赤黒いビーズで出来たそれから鼓動を感じる。

人形師はゴクリと唾を飲んだ。

「旅人の名前が知りたいなら教えてあげるよ。
ただし、その人で作った最高傑作を私に見せておくれよ?

宗教都市へ入れるようにするための
『御守り』をくれてやるからさ」

「...分かった。さっさと名前を教えろ」

「そう、急かさなくても...ふふっ。




あの人の名前はね_____






Aって言うんだって」

何もないはずの日常→



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メリア - ゆうえんちの小説も書いてほしいです! (7時間前) (レス) id: 3bc89f1424 (このIDを非表示/違反報告)
レイア(プロフ) - ちょちょちょォォォォォ!!!? 真名!? 人形師サイコパス!!!!! でもそこがいい! イケメン!!!!!(最早狂気(?)が移った人←) (7月16日 21時) (レス) id: 308d0f6bf9 (このIDを非表示/違反報告)
ルヴァンネ(プロフ) - しあ。さん» ありがとうございます!次は完成しだい載せたいと思います。 (7月16日 13時) (レス) id: d6627a81ed (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - お疲れ様でした! (7月15日 22時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
真鈴(プロフ) - 「まさか、、、まさか、、、お前らグルだったのか!」って叫びそうになりましたわ (7月11日 22時) (レス) id: c25770e99b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルヴァンネ | 作成日時:2018年6月20日 22時

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