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それは意図せずに ページ9

時間差攻撃。

数分前の攻撃の効果が遅れてやって来るもの。

ドクツルタケは意味なく大鎌を振り回していたのではなく、この技を使うためやっていたのだ。

Aとシロの顔が青くなっていく。

見た目とは裏腹にとんでもない戦闘狂だった。

そんな彼はしばらく回りを見て嗤っていた。

千切れた蜘蛛の巣に触れたり、蜘蛛の剣状の足を振り回したりしていた。

まるで、幼い子供が公園で遊んでいるかのようなそんな光景だった。

しかし実際には違う。

彼の無邪気さが今では恐ろしく感じた。

不意に彼の動きが止まった。

それからゆっくりと木々に隠れていたAとシロの方を向く。

「あ_____」

彼の手に握られた蜘蛛の足と大鎌が落ちる。

そして

「ご、ごめんなさ、い...」

何かに怯える幼子の様な顔をして、彼は謝った。

深紅の瞳からは今にも涙が零れ落ちそうになっていた。

Aとシロが駆け寄る頃には彼の目からポロポロと止めどなく涙が流れていた。

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!」

血に濡れた顔を血に濡れた手で隠して、ひたすら懺悔の言葉を口にしている。

翼は下に垂れ、体は震えていた。

「え、園長様とりあえず植物園に帰りましょう!」

シロの言葉に頷くと、それを承諾したシロが懐中時計を取り出した。

「転移先3018年158号植物園。転移願います」

瞬く間に体が光に包まれる。

そして、空へと消えていった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
植物園についてもドクツルタケはこの調子だった。

Aは今だに顔をあげないドクツルタケの背中をさする。

「ぁ...マスター...」

ゆっくりと彼は顔をあげた。

涙と血で汚れた彼の顔をAはハンカチで拭き落とす。

すると、再び彼は泣き出した。

「なん、で...俺、こんな...自分が、抑えられな、くて...殺すって、言ったの俺、なのに...楽しいって、思って...まわり、が見えなくなって、俺、マスターも、殺しちゃう、かも」

しゃくり上げながら、彼は心境を教えてくれた。

そんな彼の背中をひたすらさする。

血で汚れてしまったハンカチの代わりにコートの裾で彼の涙を拭いてあげた。

しばらくすると、彼は泣き止んだ。

それを見計らった様にシロがある提案をした。

「ドクツルタケ様。御体が汚れてしまっていますし、一度湯船に浸かってきてはいかがです?」

それに、ドクツルタケは小さく頷いた。

天使の望み→←天使は嗤う



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しあ。(プロフ) - カエンタケ先輩ぽいの崖にあっ…(・ω・) (7月11日 14時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - すみません打ちミスです。でもありがとうございます!! (7月3日 21時) (レス) id: f4e2827c64 (このIDを非表示/違反報告)
ルヴァンネ(プロフ) - 返信が遅れてしまい申し訳御座いません。トリガブトとは恐らくトリカブトかと思われます。トリカブトならちゃんと出ていますよ! (7月1日 20時) (レス) id: d6627a81ed (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - 続き期待します!! (6月30日 19時) (レス) id: f4e2827c64 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - トリガブトっていう植物があるんですけど、登場しますか? (6月30日 18時) (レス) id: f4e2827c64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルヴァンネ | 作成日時:2018年6月13日 2時

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