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本音 ページ39

「いやだ...やめてよ...だめだよ...マスター」

彼の震えた手は大鎌を持つことができず、落としてしまう。

恐ろしい物を見るようにドクツルタケはAから距離を取る。

Aが歩くとそれに合わせて彼は後退りした。

泣きながら嫌々と首を振るそれはまさに幼子だった。

「来ないでマスター...」

お願いだから。
貴方を前にこんな無礼な姿は見せたくない。

やがてドクツルタケの背が大木に阻まれ、後退りできなくなる。

彼は驚き木を避けようとしたが、Aに手を捕まれてしまった。

「...ぁ」

彼の手は暖かかった。
しかし、その手は小刻みに震えている。

逃げるのか?

Aがそうドクツルタケに問いかけると、彼は泣きそうな顔をして俯いた。

理性が抑えられない。
端から見れば迷惑な存在だ。
しかし、それに一番悩んでいるのは本人だ。

頑張って抑えようとしても抑えられないのは仕方がない。
それは病気であり、その人の特性でもあるのだから。

だからと言って自らの命を断つのは間違っている。

彼の場合、塞ぎ込んでしまっているのだろう。

皆を傷つけたくない、殺したくない。と言って。

Aはそんなドクツルタケの頬に手を伸ばした。

触れた瞬間彼はビクリと体を震わせて、硬く目を瞑る。

何もしてこないと分かると、ゆっくりと目を開き、Aを見た。

Aは聖母の様な優しい笑みでドクツルタケを見つめていた。

「_____どうして」

貴方は残酷な人だ。

どうしてそんな笑顔を見せるんだ。

死のうと、思っていたのに。

死ぬのが、怖くなってしまったじゃないか...

彼の目から涙が流れ、血濡れた頬を伝い、Aの手を濡らす。

ドクツルタケはAの手の上に自分の手を重ねた。

「俺は、皆と、いるべきじゃないんだ...
それなのに貴方はこんなところまで来て、
俺に優しくするんだね...

苦しいよ...マスター...

いっそ日三大みたいに魂だけの存在になれたらって思って、自分を殺して...死ねなくて。

自分の事だから、自分で何とかしようって...」

だから、この先は言ってはいけない。
口を開けば、甘えてしまう。

それなのに、体は声を発していた。







「マスター...助けて...」

その為の行動を→←俺を殺させて



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しあ。(プロフ) - カエンタケ先輩ぽいの崖にあっ…(・ω・) (7月11日 14時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - すみません打ちミスです。でもありがとうございます!! (7月3日 21時) (レス) id: f4e2827c64 (このIDを非表示/違反報告)
ルヴァンネ(プロフ) - 返信が遅れてしまい申し訳御座いません。トリガブトとは恐らくトリカブトかと思われます。トリカブトならちゃんと出ていますよ! (7月1日 20時) (レス) id: d6627a81ed (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - 続き期待します!! (6月30日 19時) (レス) id: f4e2827c64 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - トリガブトっていう植物があるんですけど、登場しますか? (6月30日 18時) (レス) id: f4e2827c64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルヴァンネ | 作成日時:2018年6月13日 2時

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