無知恋 (ページ9)

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Aside

それからはまた

大輝と連絡の取れない日々が

始まった

いや、きっともう

連絡はこない

なんとなく感じ取ってしまった

何も知らないままなのに

何も知らないから

どこで何をしているかも

わからないまま

ワタシの居ない場所で

平然と生きていくんでしょ

『ホントに、酷い人…』

彼の面影が薄れた部屋を見て

小さく呟いた

何もやる気が起きなくて

ベッドの上でゴロゴロしていると

携帯が小さく震える

画面を見る前に

ちょっと深呼吸してしまうのは

今は、仕方ない

期待してしまう

自分が哀しい

そっと画面を開くと

高校時代の友達からだった

友花今日東京出てきたよ～!今から会えない?

ずっと仲が良かった

親友の友花が近々東京にくるとは

結構前から聞いてた

A今すぐ準備する!

急いで支度して

玄関のドアを開けた

友「A～！久しぶり～！！」

『久しぶり！全然変わってないね～！』

友「Aは前より大人っぽく見える！」

大輝に出会ってから

化粧を濃くするようにしたから

友花は前会った時との違いに

ビックリしているようだった

そりゃあそうだ

私は本当は薄いメイクが

好きだったしこんな

高いヒールを履くのも苦手だった

全部大輝のために

ちゃんと、自分は

彼にとってただの” 夜の相手 “

でしかないことを

忘れないように

好きだなんて言い出さない

自分にとっても遊びでしかないと

わざと軽い女に見えるように

外見も変えてしまった

もうそんなことする

必要もないのに

友「なんかあるみたいだね、、そこのカフェ入ろ！全部話聞くから」

昔からそうだった

友花はいつも私の変化に

すぐ気づいて

話を聞いてくれた

私は全て打ち明けた

大輝との関係も

気持ちもすべて

すると全て聞き終わった

友花が口を開いた

友「ねえ、大輝ってあの大輝だよね？まって、動画あるから」

そういって見せられた動画には

楽しそうに踊る大輝がいた

『なんで大輝踊ってるの？え？ていうか友花と友達なの？？？』

友「なんでって、大輝はDa-iCEっていうグループのパフォーマーだし、ウチら幼なじみじゃん」

『え、、幼なじみ、、？』