名取さん ページ46
西村達と別れたところで、私は少し気が引けながらも、名取さんからのメール内容を話した。
『夏目。嫌なら無理に行かなくていい。というか、夏目はあまりこちら側に干渉しないで。』
「なんでだ?二人は俺の友人だし、困ってるなら助けたいじゃないか。」
『うん。夏目のそういう優しいところは好きだけど、私が好きな夏目の笑顔が消えてしまいそうで怖いのよ。』
そう言うと、そっと優しく私の頭に手が置かれた。
夏目の方を向くと、私を見て微笑み手をどける。
「そう言うAも、十分優しいよ。心配しなくても、俺は俺の選んだ道を行くよ。だから、Aが思うようなことにはならないよ。」
『でも…』
「ははっ。Aは心配性だな。安心してくれ。俺は、今のこの感じが好きなんだ。」
そう言った夏目の目には迷いがなく、私も夏目と一緒に週末に夏目と名取さんに会いにいくことが決まった。
そして日は流れ、名取さんに呼ばれていた場所に夏目と向かった。
着いてみれば、そこは何かの収録現場の近く。それを横目で見て、猫の姿となった紫水を撫でる。
『名取さん、いないね。』
「A、あれ…。」
夏目が指を指した方を見ると、そこにはキラッキラなオーラを護った人がいる。
それにしても、見たことある人だなぁ……。
「よく見てみろ。あれはあの胡散臭い名取の小僧だ。」
『へぇ、名取さんなんだぁ…って名取さん!?』
名取さんって俳優だったんだ!?通りで初めて会った時見たことあると思ったのか……。
そして収録が終わったであろう名取さんが、こちらに歩いてくる。
「やあ。待たせたね。」
『な、名取さんって、俳優さんだったんですね…。』
「あれ?言ってなかったかい?きらめいててごめん…。」
うわぁ……と引いてる私に変わって、夏目が場所を変えて話そうと言ってくれる。
そして私達は、近くにあった喫茶店へと入った。
『それで、名取さん。今回はどんな妖なんですか?泊まる用意も持って来いって事だったので、持ってきましたけど。』
「それが、ある旅館に出るって話しでね。なんでも、長年封印されていたものを客が興味本位で解いてしまったらしいんだ。」
「フン。何故人間はこうもバカなのか分からんな。」
『興味本位って、一番面倒なやつ……。』
それから名取さんにその妖の外見や、どこにどういった時現れるのかなどを聞いて、私達は喫茶店を後にしその旅館がある所まで電車で移動した。
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世界の髪飾り(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます!私も映画見てきました!父と母と3人で行きました!普段アニメを見ない母が見てみたいって言ってくれてすごく嬉しかったです!劇場でも夏目友人帳の世界を感じることができて感動しました! (2018年10月10日 20時) (レス) id: d6ecaec723 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - はじめまして!とても読みやすくて雰囲気もとっても好きです!これからも楽しみにしています!これからの更新もお待ちしております! (2018年9月20日 14時) (レス) id: 3cecd56ad6 (このIDを非表示/違反報告)
夏目大好きヤンデレ探偵 - とても続きが気になる (2018年8月17日 22時) (レス) id: 6cd51c2a27 (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 支葵美乃さん» わざわざコメント、ありがとうございます。オリフラ外したと思っていたので、指摘して頂きありがとうございます! (2018年5月24日 15時) (レス) id: 4ffe17b14f (このIDを非表示/違反報告)
支葵美乃 - 夏目友人帳、大好きなので読んでいてとても楽しかったです!更新、頑張って下さい!!あと、オリフラ外した方が良いと思います…。 (2018年5月24日 15時) (レス) id: 48e064e18b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2018年5月23日 23時