第廿捌話 ページ32
どこからか飛んできた攻撃により、家が破壊された。
外を見てみれば、毬を持った鬼がいる。
毬でここまで破壊したということは、血鬼術の類か……!
私が刀に手をかけた瞬間に、また毬が飛んできた。私はそれを避けられたが、少し離れたところで愈史郎が攻撃をうけてしまった。
『愈史郎!!』
「…禰豆子!!奥で眠っている女の人を、外の安全な所へ運んでくれ!」
そう言った炭治郎と共に、珠世様達を守るように前に立った。
「耳に飾りの鬼狩りはお前じゃのう。」
「珠世さん!身を隠せる場所まで下がってください!」
「炭治郎さん、Aさん。私たちのことは気にせず戦ってください。守っていただかなくて大丈夫です。
鬼ですから。」
『っ……鬼だからって』
言葉を発しようとした時、またも毬が飛んできた。でもそれは私の方にではなく、炭治郎の方に。
それを炭治郎は漆ノ型で止めたものの、何故か毬は動き出し、炭治郎の額に当たった。
愈史郎に当たった時も、不自然な曲がり方をしていた。
それによく見てみれば、毬からは不思議な色がぼんやりと見える。
おそらく、毬の軌道を変えたりしているのは、別の鬼の血鬼術!!
「面白いのう、楽しいのう!十二鬼月である私に殺されることを、光栄に思うがいい!」
十二鬼月……?この鬼が?目に数字もなければ、下弦にも匹敵していないじゃない。
鬼舞辻にいいように言われて、使われているだけか。
『炭治郎!こいつらは十二鬼月なんかじゃない!だけど油断はしないで!』
私がそう言うのと同時に、腕が増えた毬の鬼は、またも毬を投げ始めた。
珠世様達に向けて飛んでくる毬を斬ったり、刺したりするが、それでも私に当たってくる。
早いところ軌道を変える鬼を見つけないと……!
「おい間抜けの鬼狩り!!矢印を見れば方向がわかるんだよ!矢印をよけろ!!そうしたら毬女の頸くらい斬れるだろう!
俺の視覚を貸してやる!!Aにもだ!!」
愈史郎が投げた紙が額に張り付いた瞬間、うっすらと見えていた不思議な色が、矢印へと変わり、軌道が見えた。
『ありがとう愈史郎!!』
「お前はいいからさっさと頸を落としてこい!庇うな!!」
愈史郎はそう言って、私の背を勢いよく突き飛ばした。
少し動揺はしたものの、そのままの勢いで毬を斬りつつ、まずは面倒な術を使う鬼の方へと駆け出す。
が、私よりも先に動いていた禰豆子ちゃんが飛んできて、それを受け止めた。
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masa - コスプレイヤーとして演じる程,隠がお気に入りです!闘える隠もいるはずと信じているので,この作品が大好きです!正に本編そのもの!東雲ちゃんも大好きです! (2021年1月7日 1時) (レス) id: 8a22c9168c (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 無限列車編、楽しみです!煉獄さんンンンン!!!!!!!! (2021年1月6日 0時) (レス) id: 5eabcf99e7 (このIDを非表示/違反報告)
R_yomoya(プロフ) - めっちゃさいっこうです!無限列車編はどうなるのか…! 煉獄さん生存ifであることを祈っています…! (2021年1月5日 14時) (レス) id: 241a1cc2c3 (このIDを非表示/違反報告)
天深 - とても好きな作品でした(;_;) (2020年1月24日 16時) (レス) id: 456e47df85 (このIDを非表示/違反報告)
すンず - めっちゃ最高!!頑張って下さい!応援しています! (2019年10月25日 19時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年10月6日 13時