決勝 ページ13
入場し目の前にいる勝己は不敵な笑みを浮かべていた。
うわぁ……あの"絶対勝つ"って顔……。自信満々じゃあん……。
でも、私だって負けてないんだから。
｢さァいよいよラスト！！雄英1年の頂点がここで決まる！！
決勝戦、上条 対 爆豪！！！
今！！スタート！！！！｣
"スタート"と同時に勝己は私の元に飛んできて爆破を食らわそうとしてきた。
それを避け、体を凍らそうと触れた瞬間腕を爆破される。
まったく、機動力は人一倍ね。
凍らせた所も爆破で壊され、まともなダメージが入ったのは私だけ。
さて、これからどうしようかしら。
考えている間にも勝己の攻撃は止まず、ひたすらに避けながら頭を捻った。
｢テメェ！！逃げてんじゃねぇ！ちゃんとやれや！！｣
『うるっさいな勝己！！私だって考えてんの！考えさせてよケチ！！』
｢るっせぇ！！｣
私は目の前に分厚めの氷の壁を作り、その場から離れる。
そしてそれを壊した爆破の煙に混じり、勝己の背後に回る。
｢遅せぇ。｣
が、簡単に爆破された＿＿＿
＿＿のは私が作り出したダミーである氷人形。
そう、背後に回ったのはダミー。そして私はダミーが壊された瞬間に、勝己の横から思い切り殴った。
『駄目だよ勝己、ちゃんと見なきゃ。』
｢…テッメェ……！！｣
そこからは激しい個性のぶつかり合い。
私が手で勝己の個性を消したり、氷で捕獲しようとしたり、凍らせようとしたり。
攻撃がどんどん激しくなる中で、おそらく勝己はキャパがもうすぐだ。
次で、大物がくる。
｢おい凍華ァ…！半分野郎で見せた力、俺にも見せろや！！｣
『見せてあげますとも勝己様！！もっとより上等なのをね！！！』
勝己が飛んだ瞬間に、私はその辺にあった小さめの瓦礫を拾い上げ、親指に乗せる。
それを勝己に少しだけ掠るように構え、力を込めて放った。
言わば、超電磁砲の氷バージョン。
だけど、一度掠めてしまえばそこから徐々に凍っていく。
そしてそれを打った同時に吹雪を起こし、勝己が着地するであろう位置にすごい勢いで氷の礫を何個も落とした。
そしてそこを爆破されると同時に、氷を一気に放ち操る。
爆風や吹雪で視界を覆われ、それらが晴れた頃。決着は着いていた。
『……残念だったね、勝己。私の勝ち。』
掠った左側は完全に凍りつき、体には氷が絡みついて取れない状態。
氷は手の届かない所にあるから無理ね。
｢爆豪くん行動不能！！上条さんの勝ち！！｣
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作者名：藍夜 | 作成日時：2019年1月19日 23時
