不幸体質の上条姉は、転生してヒーローを目指します。Part2【僕のヒーローアカデミア】 (ページ2)

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最終種目ページ2

レクリエーションも無事終わり、いよいよ最終種目。

最初の勝負は出久VSひーくん。

二人は私の幼馴染で、もちろんどっちも応援したい。だけど、口で応援すると忙しい気がするから心の中で応援するわね。

まあ、ひーくんは最初から洗脳をしにいくから、それに出久が乗っかんなきゃ出久は大丈夫。

尾白君に教わってるんだろうしね。

プレゼント・マイクの紹介や説明がある中、二人は何やら会話をしている。ひーくんが一方的にだけど。

恐らく、もう洗脳するために煽ってるのね。

そしてスタートの声がかかった。

｢なんてこと言うんだ！！｣

あ、これは大変だ。

『あーあ、やっちゃったねぇ出久。』

ひーくんの命令によって、場外に歩いて行こうとする。

ひーくんの個性は強力だよ。そして、ヒーローになりたい意思は人一倍だ。

君は抜け出せるかな？

ああでも＿＿＿＿

『緑谷！！とどまったああ！！？』

＿＿＿＿彼もまた、凄い人だった。

自分の指を暴発させて、洗脳を解いた。
無茶苦茶してくれるね、出久は。

体の自由は完全にきかないはず。それなのに指を動かせた。

不可能に近いことを、可能にしたんだ。彼は。

それからまたひーくんが洗脳をしようとするも、もう答えない。

そして、少し取っ組み合いになった後、出久はひーくんを背負い投げ、場外にした。

｢二回戦進出！！緑谷出久ー！！

IYAHA！緒戦にしちゃ地味な戦いだったが！！とりあえず両者の健闘を称えてクラップユアハンズ！！｣

拍手を送りながら、去っていくひーくんの背を見た。

悔しそうなその背。

多分、この勝負でひーくんの気持ちを出久は知ってしまった。無個性だった出久は、痛いほどその気持ちがわかると思う。

でも、確実にこの勝負でひーくんの中の何かが変わったはずだよ。

君が無理して言わなくても、ひーくんは救われたんだよ。

聞こえるかな？ひーくん。周りのヒーロー達の声が。

言ったでしょ？君はヒーローに向いているって。

私はその場にすくっと立ち上がり、思いっきり息を吸い込んだ。

『ひーくーん！！』

私がそう呼べば、弾かれたように私の方を振り返る。

私はそんな彼に親指を立て、口角をあげた。

『超かっこいいよ！！！』

そう言った瞬間に、ひーくんは少し目を見開き薄く笑みを浮かべた。

そして軽く手を振り、退場していく。

さてさて。次は轟君VS瀬呂君ね。私も控え室に移動しなくちゃ。

ひーくんの分まで、頑張らなきゃね！