39話 ページ40
トウマside
アキ《本気で恋してんだなぁ》
トウマ「恋に本気も冗談も無いんじゃないかな?」
アキ《そういう事じゃないよ。ちゃんと相手の事を思いやってるなぁと》
トウマ「…そんなんじゃないよ。僕が臆病なだけなんだ」
僕は自嘲した。
アキ《臆病じゃないだろ。告白して自分の気持ちを打ち明けるのも、かくして友達を継続するのも…どっちも勇気がいるし大変だろ》
トウマ「そう?アキノリって所謂"性格イケメン"だね」
アキ《だーかーらー!いきなり褒めるなってばあ!!》
アキノリはきっと、画面の向こうで真っ赤になって眉毛をつり上げてるんだろうな。
アキ《告白が成功したら美男美女カップルの誕生かあ》
トウマ「気が早い」
アキ《まあ頑張れよ、応援してるからさ。何かあったら相談しろよ》
トウマ「ありがとう。アキノリの事も応援してるよ」
アキ《おう。じゃあまたな》
トウマ「うん、おやすみ」
通話終了ボタンをタップして、スマホをベッドの上にそっと置いた。
そして窓を開けた。爽やかな風が短い髪を揺らす。
(君と歩いた夜は満月だったな)
きらめく星、白い光を放つ丸い月、それらに照らされる黒い空。
昔から人間を魅了してきたものより、君の笑顔の方がずっとずっと綺麗だった。
今、僕が見上げている空は新月。新月はこれから満ちていく月だ。
明日、君は何時ものように笑って"おはよう"を言ってくれるだろうか。
いや、言われなくてもいい。その時は僕が笑顔で"おはよう"を言おう。
ちっぽけな決意を胸に握りしめて、窓を閉めた。
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ayanyanm(プロフ) - エンマさん» 教えて下さり、ありがとうございます!訂正致します! (2018年10月23日 23時) (レス) id: c2c48d4c6b (このIDを非表示/違反報告)
エンマ - 読書が、読者になってますよ!! (2018年10月23日 23時) (レス) id: b6e961ac32 (このIDを非表示/違反報告)
ayanyanm(プロフ) - 月兎さん» コメントありがとうございます!主人公の正体を近々明かすつもりなので、どうか楽しみにしていて下されば嬉しいです!! (2018年10月6日 22時) (レス) id: c2c48d4c6b (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - すっごく面白いです。主人公さんが気になります。更新頑張ってくださいね。 (2018年10月6日 22時) (レス) id: 77e594bc29 (このIDを非表示/違反報告)
ayanyanm(プロフ) - 大福さん» ありがとうございます!そんな事を言って頂けるなんて…!!光栄です!これからも頑張ります! (2018年9月9日 10時) (レス) id: c2c48d4c6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無彩色乙女 | 作成日時:2018年9月8日 23時