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2話 ページ3

トウマside



冬の月が、雲からゆっくりと顔を出したみたいだ。



桜の花びらが舞い込んできたような。



動きに合わせて揺れる黒髪は、絹糸みたいにツヤツヤでサラサラだ。


肌は、降ったばかりの雪みたいに白い。


唇は、薔薇みたいに赤い。



ガラスみたいな黒い目は、長い睫毛におおわれている。









なんて、綺麗な人なんだろう。



みんなが目を奪われている。さっきの騒がしさが嘘みたいだ。




黒板に、流れるように名前を書いた。文字まで美しいなんて。














「九条珠雪朱と申します。これからよろしくお願いします」


鈴みたいに透き通った声が、凛と響く。



微笑みを称えた姿は、まさに女神だ。




─────────
────



何でまた、僕の隣なんだろう?


アヤメさんと僕の間に座ってる彼女は、前後左右から質問攻めをされている。



「好きな物は?」


ミスズ「音楽が好きよ。後、動物も。可愛い物も大好きだし…、甘い物も」


「趣味は?」


ミスズ「そうね…。音楽を聴くことと読書かしら?運動も楽しいわ」


「好きな人のタイプは!?」



シン─。


静まり返った。



全員が、彼女の返事に全神経を集中させているのが肌から感じ取れる。



















ミスズ「…恥ずかしいのだけど、恋をしたことがなくて…。ごめんなさい、答えられないわ」


顔を林檎のように赤くして恥じらう姿は、花のように可憐で何人か倒れた。



可愛いなあ。なんて。



柄にもなく思った。

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ayanyanm(プロフ) - エンマさん» 教えて下さり、ありがとうございます!訂正致します! (2018年10月23日 23時) (レス) id: c2c48d4c6b (このIDを非表示/違反報告)
エンマ - 読書が、読者になってますよ!! (2018年10月23日 23時) (レス) id: b6e961ac32 (このIDを非表示/違反報告)
ayanyanm(プロフ) - 月兎さん» コメントありがとうございます!主人公の正体を近々明かすつもりなので、どうか楽しみにしていて下されば嬉しいです!! (2018年10月6日 22時) (レス) id: c2c48d4c6b (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - すっごく面白いです。主人公さんが気になります。更新頑張ってくださいね。 (2018年10月6日 22時) (レス) id: 77e594bc29 (このIDを非表示/違反報告)
ayanyanm(プロフ) - 大福さん» ありがとうございます!そんな事を言って頂けるなんて…!!光栄です!これからも頑張ります! (2018年9月9日 10時) (レス) id: c2c48d4c6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無彩色乙女 | 作成日時:2018年9月8日 23時

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