第4話 ページ6
廃ビルから1人の少年と少女が出てくる。
あと、その後ろに子どももいる。
???「終わったー!聞いてよ、釘崎めっちゃ強くて〜……って、その人誰?」
???「何?新入り?」
五条「そう!君らと同じ1年生だよ〜」
テンションが上がったままの五条先生が言う。
それを聞いて少年は目をキラキラ輝かせ、少女は眉間のシワを濃くした。
『Aです。よろしくね』
???「俺、虎杖悠仁!よろしくな!」
???「釘崎野薔薇。顔はまあまあね」
おっと、今釘崎に何だか失礼なこと言われた気がするけど……
それより、虎杖から感じるこの気配。
間違いないかな。
『君、宿儺の器だよね?呪力の量からして……最近2本食べたのかな?え、五条先生まさか食べさせたの?』
虎杖「すげぇ!わかんの!?」
『宿儺の指を飲み込むなんて……趣味悪。あれ、たいして美味しくないのに……』
虎杖「そうなんだよ!あれ笑えるほどマズイの……って、何で知ってんの!?」
???「貴様、持っているな?」
突如、虎杖の左目元に悪趣味な口が現れる。
その声は虎杖とは全く別のものだった。
虎杖「あ、おい!勝手に……」
『へぇ、君が宿儺?随分可愛くなったねぇ』
宿儺「……小僧、部をわきまえろ」
途端に宿儺からとてつもないプレッシャーが放たれる。
伏黒や釘崎、言わずもがな悠仁もゴクリと息を呑んだ。
『……』
なるほど、凄い威圧感だ。
流石、特級呪物。
でもまあ、そんなもんか。
いくら受肉したからとは言え、まだ完全体ではない。
『ま、一旦宿儺は置いといて……』
虎杖「置いとくの!?」
釘崎「特級呪物を!?」
伏黒「まじかよ……」
宿儺「小僧……!」
宿儺が怒っているのがわかるが、虎杖に抑えられている。
虎杖の精神力、すげぇな。
『さっさと高専戻ろうよ。俺を新入生として推薦したんだから、俺が出した条件はもちろん飲んでくれるんだよね?』
五条「もっちろん!Aとの約束を破るわけ無いじゃん!」
『どうだか』
俺はため息をついた。
虎杖「条件?それって何?」
虎杖を含め3人が首を傾げる。
五条「それはねー」
『いいよ、俺が言う。俺が五条先生に出した条件は3つ。1つ、俺に優先して位の高い呪霊の案件を回すこと。2つ、俺に反転術式を教えること。んで、3つ目は──
──俺を定期的に宿儺と闘わせること』
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作者名:亜叶緒夜鳴 | 作成日時:2024年3月16日 22時