第3話 ページ5
『え、これ廃ビル?』
五条「そうでーす!ここにかわいい1年ズがいまーす!」
そうやって話す五条悟は何だかご機嫌だ。
あ、一応これから先生だし、五条先生のほうが良いのかな?
???「五条先生、どこに言ってたんですか?」
五条先生の背後から黒髪の男が現れる。
お、かなり良い呪力量。
2級呪術師くらいかな?
???「……誰ですか、ソイツ」
五条「もう1人の同級生だよ」
『どーも、Aです。よろしく』
???「……伏黒恵」
『……え、自己紹介名前だけ?クールだね』
思わず言ってしまった。
伏黒「それより、2人だけに任せて大丈夫なんですか?俺も行ったほうが……」
五条「大丈夫、ここにあんまり強い呪霊はいないから!」
なるほど、他の1年2人がこの廃ビルの中に……
たぶん宿儺の器もかな?
確かに五条先生の言うとおり、中からはあまり強い呪力を感じない。
これ、俺必要?
『先に呪術高専行ってていい?』
五条「ダメダメ!せっかく1年生全員揃うんだし、パーッとご飯でも行こうよ!」
『そう言うの面倒なんですけど』
五条「えー?A、連帯行動できないタイプ?」
『ブーメランって言葉知ってます?』
あれ?
この気配って……
五条「これから一緒に行動するわけだしさ!仲良くしよーよ!」
『……呪血』
俺は親指の先を噛んで構える。
伏黒「おいっ、何を……!」
パリィィィンッ!
伏黒「!?」
『我、呪われし血の下に、今、呪い祓わん……』
指先から零れ落ちた血で糸を生成する。
ザシュッ
アァァァァッ
糸を鋭くしならせて五条先生の背後に現れた呪霊の顔面をバツの字に切り裂いた。
五条「流石A。腕は衰えてないみたいだね」
なぜがドヤ顔の五条先生。
伏黒「……速い……それに、今の攻撃、呪力が……」
『あ、気づいた?』
俺はくるりと伏黒の方に振り返る。
『俺、呪力無いんだよね〜』
伏黒「じゃあ、今の攻撃はどうやって……」
『簡単簡単!……呪いだよ』
伏黒「呪い!?でも、普通呪いなら身体の自由を奪うとかじゃ……」
そりゃあ、こんなに使いやすい呪いなんて中々ないよな。
『そ、俺の身体に流れる血液全てに呪いがかけられてる。でも俺はそれを逆手に取って今みたいに呪血として使ってるんだ』
五条先生がニコリと笑みを浮かべる。
いや、ニヤリかな?
その時……
???「おーい!伏黒!五条先生!」
11人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:亜叶緒夜鳴 | 作成日時:2024年3月16日 22時