第15話 ページ18
呪術高専。
俺は職員室に向かう。
ガラガラガラ
五条「お疲れさまんさー!」
『……はい、報告書』
五条「おー!ありがとう」
五条先生に報告書を手渡す。
五条「で、どうだった?」
『……』
五条「……何かあった?」
少しの静寂。
『……いや?言われた場所に行ったけど、雑魚しかいなかったよ。早速嘘ついてんじゃん』
俺はへらりと笑って五条先生を見た。
先生はしばらく俺を見つめる。
五条「……そうだった?ごめんごめん!珍しく僕の勘が外れたみたいだね」
そう言う五条先生の顔は、全く笑ってなかった。
こう言うときは早めの退散が吉。
俺は呪血・逐電を使う。
血の中に入る前、五条先生を見る。
『……先生こそ、何かあった?』
五条「ん?いや……何もないよ」
そう言った五条先生はどこか辛そうだった。
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『おっ、ここは……』
周りを見回す。
『あ、伏黒!釘崎!』
そこには伏黒と釘崎がいた。
何だか2人の周りに暗い空気が漂っている。
『どうした?何か暗いね』
2人は顔を見合わせる。
釘崎「……」
伏黒「……虎杖が……死んだ」
『……何て?』
思わず耳を疑う。
釘崎「……死んだって言ってんのよ」
どうやら聞き間違いじゃないみたいだ。
死んだ?
虎杖悠仁が?
『……そんなはずが無い』
だって虎杖悠仁は宿儺の器だ。
虎杖悠仁が死んだら宿儺も死んだことになる。
伏黒「死んだんだよ、アイツは。自分から」
自死。
『……宿儺が出たのが』
伏黒「……あぁ」
俺はもう1度呪血・逐電を展開する。
釘崎「……どこ行くのよ」
『五条先生のところ』
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さて、五条先生がどこにいるのか俺は知らない。
呪力が無いから見つけ出すことも出来ない。
だから一番手っ取り早いのは五条先生にマークを付けること。
『おー、予想通り。てかここ、実験室!?』
五条「うわっ!?もー、Aは呪力無いんだから急に出てこないでよ。ビックリするじゃん。てか、今もしかしなくても僕の背中から出てきた?」
『んー?そうだよ。で、何で実験室にいんの?』
俺が周りを見回すと、そこには全裸の虎杖が寝転がっていた。
正確には安置されていた。
五条「……あーあ、見つかっちゃった」
???「見つかっちゃったじゃありません!」
壁際にスーツ姿の男。
『えーっと……』
???「伊知地です」
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作者名:亜叶緒夜鳴 | 作成日時:2024年3月16日 22時