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祝言 ページ21

◇◇◇









大正十三年。








あれから随分時間がかかったけれど、兄たちとは違う組織として高級官僚になった私は、久々にできた休日に休むことなく、控えめな正装に身を包み、数年ぶりの煉獄家に訪れる。









「千寿郎、正子さん、結婚おめでとう」



今年で二十歳になった千寿郎は、街で人気な食堂の看板娘である正子さんと結婚することになった。








千寿郎と正子さんの結婚式は、二人の強い希望により、身内と互いの友人だけを数人呼ぶことになっており、私と杏寿郎の時とは全く異なると言っていいほど、落ち着いた雰囲気だった。


別に、私たちが望んで賑やかにしたかった訳では無いけれど、身内や親戚だけでなく、煉獄家の長男と結婚できたという私の母の喜びから、街を上げて盛大に行われた。

しかし、今思えばやはり、千寿郎同様、私も静かに行いたいと少しは反対すれば良かったなと、二十七歳にて後悔が押し寄せた。









「Aさん!」


「あら炭治郎くん、お久しぶりね」



元気な声と共に姿を現したのは、かつて彼が夢を託した少年の一人である、竈門炭治郎くん。



鬼の絶滅と同時に、山奥で妹や友達と4人で暮らしているという彼は、少し前にカナヲというしのぶちゃんの継子と、籍を入れることになったという手紙を頂いた。









「元気そうで良かったわ」


「Aさんもお元気そうで何よりです!」



ニコッと太陽のような笑みを浮かべると、炭治郎くんの耳元で花札のようなピアスが揺れた。









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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:恋愛
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- 涙止まらん。最高です (8月18日 23時) (レス) @page6 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 初めてのコメント失礼します!メチャ号泣しました! ほんとに感動しました! (2022年3月29日 17時) (レス) @page33 id: 70da419123 (このIDを非表示/違反報告)
西川あや(プロフ) - つんつくさん» お返事遅くなってしまって申し訳ありません。暖かいコメントありがとうございます!手紙の内容については煉獄さんの性格などを色々悩んで書いたところなので、そう言っていただけるととても嬉しいです。 (2021年2月27日 21時) (レス) id: be0c2f3b60 (このIDを非表示/違反報告)
西川あや(プロフ) - みっちゃんさん» 2度も素敵なコメントありがとうございます!嬉しいコメントばかりで、物語を書くにあたって凄く励みになりました!お返事遅くなってしまって申し訳ありませんが、最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。 (2021年2月27日 21時) (レス) id: be0c2f3b60 (このIDを非表示/違反報告)
つんつく(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます。この度は完結おめでとうございます。作品のファンになりずっと楽しみに読ませていただいてました。煉獄さんの手紙にはいつもいつも泣かされました素敵すぎです。美しくとっても素敵な作品をありがとうございました。 (2021年2月4日 15時) (レス) id: 60af00218e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:西川あや x他1人 | 作成日時:2020年11月21日 1時

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