【ハイキュー】２年の問題児マネージャー② (ページ6)

今日:5 hit、昨日:19 hit、合計:336,504 hit

短期合宿ページ6

・

「運命…ですか」

ウン！と勢いだけで答えると、深いですね…と無理やり納得しようとする真子ちゃん。

後輩を黙す罪悪感に負けてしまった私は、イケメンがいるって聞いたからデス…としぶしぶ正直に入部理由を話した。

「っでも！でもね！！」

実際来てみたらそんなこと気にする暇ないし！！イケメンいないし！！と必死になって主張すると、少し驚いたような顔をされる。

「なんだかAさんって、

話していると少し印象変わりますね」

ふふっと可愛らしく笑う真子ちゃんに、よく言わるますぅとむくれて返すと、少し焦ったような顔でもちろん良い意味でですよ！と言ってくる。

「美人は冷たく見えるって言うじゃないですか」

だから少し冷たい感じがして…と真子ちゃんが話終える前に、えっ美人？えへへそうかなと私が食い気味に反応すると、温厚な真子ちゃんに引かれてしまった。

「食いつき異常に速いですね」

「…ごめん、そう言う習性」

◇

ドリンクを作り終え、真子ちゃんと別れて体育館に戻ると、音駒の一試合目は既に始まっており、私はパイプ椅子に座って、石川先輩が記録していたノートを代わりに書き始める。

「あれ？梟谷、調子悪いんですか？」

先輩の書いた記録を見ていくと、梟谷の連続得点かあまりなく、いつもみたいな試合の流れ作りが上手くいっていないのがわかった。

ピーッと笛がなって審判が梟谷の選手交代のハンドシグナルをすると、梟谷の3年セッターが下げられて、これまた身長の高いセッターがコートに入る。

「…あのセッター、1年だな」

去年はいなかった、と興味深そうに呟く猫又監督を横目に、私は梟谷で1年からレギュラーなんて凄いなと、コートに視線を向ける。

「…ん？あの子どっかで」

顔を見た途端、何となく会ったことあるような気がするが、誰だったか全く思い出せず、どこで見たのかもいまいちピンと来ない。

でも一個下の梟谷に知り合いなんかいるはずないよな…と、私はなんだかすっきりしないまま考えるのを放棄した。

◇