【ハイキュー】２年の問題児マネージャー② (ページ42)

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長期合宿ページ42

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その後も何度か梟谷と試合をしたが、勝手に調子を取り戻していった木兎とは反対に、少しずつミスが目立ってくる赤葦。

「っ、すみません！」

頭を下げる赤葦をネット越しに眺めていると、ドンマイ！とにこやかに笑って肩を叩く赤葦の不調の原因は、俺が決めてやるからとセリフだけはかっこいい。

そして、その後も連続でミスを続けた赤葦は、暗い顔のままベンチへ下げられてしまった。

◇

「あれ？赤葦はー？」

「今日は違うとこで練習するってさ」

「…へぇ」

自主練の時間になって、いつも通り少し遅れて体育館に行くと、へいへい元気な木兎と少し困ったように眉を下げる黒尾が、二人だけで練習していた。

最初のうちは、まぁ今日は散々だったからなーと気にしないようにしていたが、私が適当に投げるトスを打つ木兎を見ているうちに、私はとうとう我慢できずに話題に触れた。

「木兎はさ、赤葦のことどう思う？」

「え？なんで？」

脈絡なくそう話を振ると、んん？と顔を顰める木兎。

ネットの反対側では質問の意図が分からないのな、黒尾も木兎と同じく顔を顰めている。

深い意味はなく、私がただ聞きたいだけだと笑って言えば、木兎はそーだなぁと悩み始めた。

「んー、頭良いし、練習付き合ってくれるし」

良い奴だとは思うけど…と、考えながら話す木兎を見て、私は話の続きを待つ。

「なにより、あいつのトス打つのすげぇ好き！」

赤葦は最高だっ！

そう無邪気に笑う木兎を見て、私はなんだか一気に肩の力が抜けていった。

…きっと赤葦も、木兎にトスをあげるの好きだよ。

そう心の中で呟いていると、Aが上げてくれるトスも好きだぞ！なんて言って木兎も笑っている。

「まぁコイツのはトスもどきだけどな」

「は～い、雰囲気ぶち壊し～」

そう口を挟んできた黒尾に、両手を大きく上げながら大袈裟に肩を竦めてみせた。

「黒尾ｸﾝはもっと空気を読めるようになろうネ」

「ああん？

お前こそ、また何隠してるんだよこの野郎」

俺らがどんだけ心配してると…！と、そこから勃発した謎の喧嘩は少しずつヒートアップしてきて、黒尾と軽い押し合いになる。

しばらくそのまま小競り合いが続けば、木兎がつまらなそうにボールをいじっているのが見え、この喧嘩を終わらせようと私は一気に黒尾から距離をとった。

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