【ハイキュー】２年の問題児マネージャー② (ページ33)

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長期合宿ページ33

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「へっ木兎～

今日のスパイクは夜久に拾われっぱなしだったねぇ？」

「っ今日は！！ちょっと！！

調子が、悪かったの！！！」

「へぇ？」

先程殺されかけた仕返しでもするように、ニヤニヤしながら木兎を煽ると、ムッとしたように木兎が昼の不調を言い訳する。

「…まぁ木兎さんの不調についてはともかく、

夜久さんはとてもレベルの高い選手ですよね」

「そうだよ！夜久は凄いんだよ！！」

夜久に尊敬の眼差しを向ける赤葦にドヤ顔をすれば、黒尾になんでお前が威張るんだよ？と笑われる。

「だって、夜久は本当にかっこいいから！」

試合中の夜久のプレーには、幾度となく目を奪われてきた。

なにより、夜久と私は戦友でもあるが、クラスでもほとんど一緒にいるくらいのマブダチであるため、褒められたことが嬉しくて私は耐えきれずに笑みを零す。

いつまでも話してないでそろそろ練習するかと顔をあげれば、なぜか驚いたように目を見開く三人と目が合った。

…え、どうした？

そう口に出そうとした瞬間、いきなり視界に現れた木兎に思い切り肩を捕まれる。

「っA！！俺は！？」

いきなりのことでポカンとしていると、目の前で興奮するようにフガフガ迫ってくるミミズクベッドを見て、私は状況を把握する。

「…あー、うん！

バレーしてる時はかっこいいんじゃない？」

正直にそう口走ってしまったが、嫌味にも聞こえそうなこの言葉に、木兎がしょぼくれないか不安になる。

しかし、そんな不安とは裏腹に木兎はとても嬉しそうに笑った。

「俺も！Aのことかっこいいと思ってるぞ！！」

「いや、そこは可愛いって言ってよ」

より激しく肩を揺らしてくる木兎は、私のことを褒め返そうとしているのか、適当なことを言ってくる。

もうそろそろやめて…と木兎に言おうとすると、揺れる視界の隅で黒尾が背を向けて歩き出すのが見える。

私はその背中になんとなく違和感を感じて、どうしたのか声をかけようとすると、自主練始めんぞという黒尾の声によって遮られた。

「おう！！！今日もバンバン打つぜ！！」

そう言って私から勢いよく離れ、元気に叫びだす木兎はすでにコートで軽い準備体操をしており、その前に立つ黒尾からは先程のような違和感は特に感じない。

まぁなんかあるなら言ってくるかと、私は気にしないことにした。

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