【ハイキュー】２年の問題児マネージャー② (ページ27)

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長期合宿ページ27

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ほとんどの人がこの暑さに気力を失ってくる昼の時間。

無事に午前中を乗り越えたとはいえ、当然、私も岸に打ち上げられたトドのように項垂れる。

「おいお前ら、昼飯行くぞ…」

「おう…」

しかし、そんな先輩たちの死に際のような声を聞いて、先程まで干からびていた私の体は一気に蘇った。

「やーーっとお昼だぁ！！！」

万歳ー！とテンションMAXで一人涙ぐんでいると、私に近づかないように先輩たちはスルーして食堂へ向かっていく。

…酷いね。

「よっしゃ、招平、虎！食堂行くよ！！」

「はいっす！！」

ｺｸﾝと小さく頷く招平と元気に返事する虎。

そんな可愛い後輩達は私を無視することなんてせず(例外あり)、着いてこーい！！と食堂への道を知っていると言うだけでドヤ顔をする私にも、従順に着いて来てくれる。(例外あり)

そして三人仲良く並んで歩き出せば、無理やり連れてきたもう一人の無気力な後輩が何やらボヤき出す。

「…なんで俺まで」

「当たり前でしょ？

研磨ほっとくと絶対食べないから」

私が今更何を言っているんだと当たり前のように言えば、普通に食べるよ…お腹すいたらと、研磨は小さな声で不満を漏らす。

「お腹空いてなくてもご飯は食べるの！」

そんなんじゃすぐバテちゃうよと研磨の首根っこを掴み、引き摺るように食堂へ連れていった。

◇

「あっ！今日は梟谷とか」

この合宿では、4校で2つのコートを使っているため、効率よく回すに2校同時にお昼休憩をすることになっている。

片方開けて、その空いたコートは、ベンチで試合になかなか出られない人たちの練習用にも使われているのだが、うちの学校は今まで生川と被ることが多かった。

「どこらへんで食べる？」

「Aさんのお好きなところで！！」

虎と座る場所を相談していると、Aー！！と大きな声で名前を呼ばれ、私は驚いて肩を跳ねさせる。

声のした方に顔を向ければ、一緒に食べよーぜ！！とまたもや大声で言う木兎が、ニコニコ笑ってこちらに手を振っていた。

「…」

呆れながらも手を振り返していると、その隣で何とも申し訳なさそうに頭を下げる赤葦。

なんだかとてつもなく赤葦が哀れに見えた私は、一緒に木兎の餌食になろうと腹を括った。

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