出る杭は打たれる。【日向翔陽】 (ページ5)

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私は人とは関わらないということを

目標にしてきた訳だが、

その目標の達成と同時に

クラスから孤立するということになる

だから、グループ活動は本当に最悪だった

「…あのさ、一条さんはどう思う？」

「別にいいんじゃない」

不安そうに聞いてきた名前も知らない男子に

冷たく真顔で返すと、ﾋｯという声が聞こえる

…なんかごめんね

本当なら今すぐにでも謝ってあげたいが

もしここで仲良くしようとかなられても困るし

だから、私は今日も皆から嫌われる

ｰｰｰｰｰはずだった

「なぁなぁ！！どこのポジションが好き？！

てか、一条さんもバレーしたりするんだね！！」

…そう、彼が現れるまでは

帰り道の途中で

教室に忘れ物をしたことを思い出し学校へ戻ると、

体育館から離れた場所に

ボールが落ちているのを発見する

両親がバレー観戦が趣味なので

私もバレー好きになっていた

ちょっとくらいいいよね…

と、バレーのオーバーハンドパスをしてみる

…うっ、オーバーって簡単そうに見えて全然出来ない

と何回か夢中になって練習していた時、

「ん？一条さん何してるの？？」

と、日向に見つかってしまったのだ

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

「一条さん！

バレーに興味あるならマネージャーとか！！」

と目を輝かせて言う日向に

「…ボール拾っただけだから」

と苦し紛れに誤魔化せば

いや、さっきオーバー練習してたじゃん！！

と直球に言い返され、逃げ場が無くなる

「…ちょっと、君いつまでボール探してんのさ

僕が読んでくるはめになったじゃんか」

とクラスで見たことある人が現れた

「あっ！月島！！

一条さんがさー、一人でバーー

と日向が言いかけたところで

私はボールを日向に押付け全力で逃げた

「えっ！？一条さっ、うわ！足速っ！！！」

ｰｰｰｰｰ

「…なんで君、一条さんと一緒にいたの」

「そういえば、月島一緒のクラスだっけ？

一条さん、一人でオーバーの練習してたんだよ」

「…ふーん」

「おい、聞いといてその反応はなんだよ！！」