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入学式からはや2週間、
私は見事にボッチになることに成功した
が、冷たく振る舞うことがこんなに辛いなんて…！
数日前までは
女子たちが気を使って私に話しかけてくれた
それを毎度冷たくあしらうのは凄く凄くキツかった
でも中学の二の舞になるのだけは避けたい
だから、出来れば誰も話しかけずそっとしておいて
なんて、今日に限ってそんなことを考えていたせいか
私の平和な高校生活に侵入者が現れた
ｰｰｰｰｰ
昼休み、自販機で飲み物を選んでいると
たい焼き味という謎のパッケージに引かれ
私はボタンを押そうと手を伸ばす
「…あっそれ！俺も気になってたんだあ！！」
と後ろに並んでいたオレンジ頭の元気な人が
いきなり話しかけてきた
「一条さん、それ好きなの？」
と1度も話したことがないのに
友達のようなテンションで話しかけてくる
…確かこの人、バレー部の人気者だったな
と思い出し、私はガン無視を決め込むことにした
「…」
「ん？一条さーー
「おーい日向ー！！」
そしてもう一度話しかけられそうになった時
ちょうど友達に呼ばれ、私から意識が逸れた
その一瞬を逃がすまいと
私は違う通路を通って急いで教室に戻る
あっ…結局飲み物買えてない
たい焼き味って餡子の味なのか気になってたのに…
ｰｰｰｰｰ5時間目
…たい焼き味ってお汁粉系と似てるのかな？
なんて考えながら授業を受けていると
先生からグルーブ作れという声がかかる
うわっ、グループ活動が1番しんどいのに！！
今回は席順でグループを分けたため
余ったりすることはないが
グループの雰囲気が私がいることによって
とても重いのだ
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作者名：さとう | 作成日時：2020年6月4日 19時
