ふたり。 -Another Story-

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ar side




『どっか行きたいとこある？』



「行きたいとこ？」




収録の空き時間、テーブルでスマホを触っていた俺の前に座って裕翔が頬杖をついた。






『デートだよ！』



「随分突然だな...笑」




『付き合ったんだからデートくらい行くでしょ？』




まあ...そういうもんか。


俺はスマホの検索画面に"デートスポット"と入れた。





「裕翔はどこがいいの？」



『大ちゃんの行きたい所に行きたい』



「何だよそれ笑んー...じゃあ...」




画面をスクロールして想像した。



裕翔と行きたい所...うーん...。




「あ、」



『ん？』





「京都行きたい」




『京都？』





理由は不純だけど。



少し緊張しながら俺は答えた。





「...裕翔の着物姿みたいな...とか」




ちらっと裕翔を見ると、真っ赤な顔で目を見開いていた。



「だめ...かな」


『...だめなわけない！行こう、京都！』





今まで撮影とかで裕翔の着物姿は見たことがあるけれど。




今回はそれが俺だけの物なんだ...！

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