ふたり。 -Another Story-

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知念と付き合ってから今まで、好きを実感しなかった日はない。




付き合う前も好きって思ってたけど、付き合ってからは特にそれを実感する。





ほら今も。お泊まりだからって張り切って、普段やらない料理なんてしちゃってる。





さっきまで俺の上でぼふぼふ飛び跳ねて、俺のこと大好きなんて分かりきってること改めて言ってた奴が。






かわいいピンクのエプロンして、鼻歌歌って。






「何作ってくれんの〜？」



『内緒だよ！』




ほらずるい。



俺には求めてくるくせに、自分は何も教えない。





「かわいいな、ほんと」



『知ってる』




後ろからふわっと抱きしめると、知念は嬉しそうに笑った。



匂いからして、工程からして...オムライスかな？





「うまそう」



『うまいよ。うまいから座ってて』



「はいはい」





大好き。愛してる。



そんな言葉じゃ足りなくて。





できあがったオムライスを頬張って、満面の笑みでうまいって伝える。



知念に対する行動すべてに大好きを乗せる。






嬉しそうな知念を見てまた大好きって思う。







知念とであった頃は想像もしなかったのに。



今では知念がいないと俺は俺でいられない。





大好きと一緒に、今日はありがとうも乗せて、俺はオムライスを頬張った。

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