ふたり。新生活11【in×ym】 (ページ18)

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『りょお、おそいねぇ？』

「んー...」

涼介がご飯をよそいにいってから、しばらく帰ってこなかった。

キッチンは遠くない...ていうか隣だし、1、2分で帰ってくるはずなのに。

さっき顔色が悪かったのもあって、心配で俺はキッチンを見に行った。

「涼介〜？大丈夫〜？」

キッチンを覗くと、そこには。

『ふ、う...』

「涼介！？」

開いた炊飯器の前で、口に手を当ててうずくまっている涼介。

「どうした、大丈夫？」

『ふるふる))』

ぎゅっと目をつぶっていて、動けなさそう...。

小さく吐きそう、と呟いた涼介の口元に袋を置いて、そっとおんぶした。

『けぇ、ごめん...っ』

「謝らないで。喋ったら辛いでしょ。...春樹、ちょっと待っててね。キッチン入っちゃだめだよ」

春樹が返事をしたのを確認して、寝室に入る。

ゆっくりベッドに寝かせると、涼介は俺の手を握った。

『あのね...っ春樹に...ご飯...あと、冷蔵庫に、ケーキある...っ』

「うん、分かった。あとはいいから寝な？誕生日だからって無理させちゃったね」

『ふるふる))俺がやりたかったの...』

おでこに手を当てると、少し熱くて冷えピタも貼ってあげて。

枕元にお水と洗面器を置いて部屋を出ようとすると、服の裾を引っ張られた。

『誕生日、プレゼント...渡してない...』

「そんなの後でも、」

『早く渡したいの...鞄、取って...』

涼介の黒い鞄を渡すと、中から出したのは、

白い封筒...？